食費問題
「「「ユーリさんごちそうさまでした!」」」
小さい子供たちが食器返納しながら挨拶してくれる。
悠里はこの国では馴染みがない言い方のようでみんなユーリとなっている。
帰っていく子達に手を振りながら今日も癒される。
あぁ、本当に可愛い・・妹弟がいたらこんな感じなのかな?
「おい、ユーリまた変な顔してる」
「ラルドそれは言ってやるな」
「ユーリ今日のご飯はなんだー!??」
カウンターでにやけていると信号機のような頭のやつらがきた。
呼び捨てで馬鹿にしてきた赤毛のラルドに、フォローしてるように見せかけてしていない金髪のルーク、ご飯大好き緑の髪のセルドナだ。
「ユーリさんでしょ!」
「2つしか違わねぇじゃん」
「それでも年上です」
「なぁなぁもっと肉増やしてよ!!」
「セルドナうるさいぞ」
この三人組が来ると一気に騒がしくなる。
朝ごはんを出すと席に着き食べ始めた。セルドナは肉が少ないと不満たらたらだけど。
最近の悩みの種は平民食堂の予算が少ないこと。
育ち盛りなのでお肉ももう少し増やしたいし品数も増やしてあげたい。
だけど残念ながら予算がない。
ため息をつくとルークが私の元へやってきた。
「どうかしたのか?」
「んーちょっとねやっぱりご飯少ないかな?」
「まぁ少し足りないと思うが、家だともっと少ないやつもいるだろう」
学校のほうが食べれるからと通学できる距離でも寮生活にする子が多いらしい。
まぁ通学でも寮生活でも学費が変わらないのもあるのだが
「貴族のほうから予算もらえないのか?」
「聞いたんだけど難しいんだよね・・」
「・・明日の放課後裏庭に来てくれないか?」
「いいけど??」
そう言ってルークは食べ終わった二人を引き連れて戻っていった。
さて何があるんだろう?以前セルドナに呼ばれて行けばドッチボールの人数合わせだった
今回もそんな感じだろうと、食器を洗っていった。