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敬天愛人  作者: 北海雄一
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江戸 4

しかしなお藤田東湖の弁は続く。

「徳川家、いや古くは源頼朝公は幕府を開いてから今日まで幕府は朝廷をないがしろにしてきた。しかし元々この国は恐れ多くも天子様が治めておられたのだ。

すなわち尊王攘夷とはこの国を元の形に戻し夷敵を打ち払おうとするものである。」

「そいでその為に朝廷と幕府が一体となり事に当たるのが肝要と先生は考えているのでございもんそか。」

「そうだ。」

藤田東湖は断言した。吉之助にはしかしなお納得できない所があった。

「そいで朝廷と幕府が一体となれば夷敵は打ち払えるのでございもんすか。」

「出来るだろう、必ず出来る。」

藤田東湖はその点楽観的だった。というよりこの時代尊王攘夷を唱える志士達は天子様の元で国が一つになれば必ず夷敵を打ち払えると信じていた。ちなみに藤田東湖の思想は尊王攘夷、公武合体な事には理由がある。

藤田東湖の水戸藩は三代徳川光圀公以来朝廷を崇める事が家風だった。いざ朝廷と徳川家が争う事になった場合水戸藩は朝廷につくようにという秘密の掟もあった。なので徳川家は水戸藩を怪しく思っている。

その疑念は本当の事だった事が後年分かっている。水戸藩は徳川御三家の間でも特殊な位置にあった。

最後まで読んで下さりありがとうございます。

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