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プロローグ1(12/24編集)

初めまして!

初めて投稿致しました!少しづつ成長できればと思います!


 もう何回目のカーテンコールだろうか…

観客が全員総立ちで拍手をしてくれている。舞台に立っている俺たちはみんなこれ以上にない笑顔や達成感、さらには涙を流しているものさえいた。



 あのときいつもの通学路で帰っていたらあいつに出会うこともなくこの最高のステージに立つことも、こんな素晴らしい世界があることも知らずに死んでいったのかもしれない。




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 梅雨の時期も過ぎ校庭に木々が緑色に染まりそれを待っていたかのように4年間土に潜っていたセミたちが次なる種を残すために必死に鳴いていた。

 九州の中でもうちの県は山に囲まれており、新幹線は通っておらず電車が通っていても海岸線をただ一直線に走るのみ。たまに一車両しかない電車もいたりする。

 この町では都会のようなアスファルト越しにくる暑さもなくただ自然界からやってくる暑さに毎日うなされそうになる。


 朝のホームルームが終わったところで担任の先生がめんどくさそうに俺の方を見てきた。


「立花。今日少し残っておいてくれ」


「分かりましたー。」


「逃げるんじゃねーぞー」出席簿をひらひらさせながら教室を出て行った。


「ゆーとーお前一体何やらかしたんだよ〜」


 俺の肩に腕を回した来た奴は中里康太(なかざとこうた)。小さい頃はからよく一緒に遊んでおり俗に言うところの親友という奴だ。


「確かに珍しいな。悠斗が先生に呼び出しをくらうのは。何か心辺りはあるのか?」


こいつは市橋純一郎(いちはしじゅんいちろう)通称じゅんじゅん。

じゅんじゅんは小学校のときにこの町に引っ越して来てたまたま隣の席になって色々話していくうちに仲良くなり今では俺が何か困った時など助けてくれる頼れる存在だ。


「どうせ悠斗のことだから高校の進路希望をまだ提出してないんでしょ?もうみんな決めてるっていうのに早く決めなさいよね。」


俺の前の席に座っているこの女の子は松下美沙希(まつしたみさき)。こいつとは康太と同じで昔からよく遊んでいた。美沙希とは親同士の仲が良くよく家族ともども長い付き合いになる。


「いやーなんかいざ将来のこと考えるとよくわかんなくてさ。だって俺まだ中学生だし?普通に生きていればまぁどうにかなるかなって思うじゃん」


自分の中でまだ将来なにかになりたいっていう希望もなく、色々生活していく上でなにかやりたいことが見つけてそれを目標にどうすればいいのかって思い始めていくんだと思ってたけどまだそんな思いつきがやってこないでいた。

すると3人がほぼ同時にため息をついた。


「はぁ…なんだよ悠斗まだ決めてなかったのかよー。」


「そうだぞ悠斗。早く決めないとあっと今に卒業の時期がやってくるぞ。」


「その前に受験がやって来るけどね」


3人から心配の声を軽く流しつつも、ふと外を眺めると運動場では次が体育の授業の生徒が続々と集まっていた。


「そういや、お前らは高校ちゃんと決めたのかよ」


聞いてみると先に答えたのは康太だった。


「俺はサッカー続けるから三ツ橋高校へ行くぜ!それに、この間向こうの先生から声かけてもらったからほぼ100%決まってんぞ!」


そう。康太は県内の中学校ではかなり有名な選手で、1年生の頃からスタメンで起用されており、うちの学校は毎年全国大会的なやつに出場して優勝こそしていないが、3年生のときには康太は大会得点王に輝いており将来注目株としてたまに取材を受けていたりする。もちろん世代別でも代表に選ばれている。


「本当はユースに行こうかと思ったけど高校で甘い青春も味わいたし、歴代の選手見てもほとんどがサッカー部からやってきてる人がたくさんいるからな!」


「私は今のところ特にやりたいことないけど、大学に行きたいから北沢高校に行こうと思ってるわよ。この間判定もAだったしね。」


美沙希は昔から頭が良いというか凄く要領が良いのだ。一度テスト前に分からないところを聞いた時に教えてもらったのだがとても分かりやすく解説してくれたのを覚えている。将来は先生になってもいいのではないかと思ってしまう。


「俺は防衛大に行きたいから陸上自衛隊高等工科学校に行こうと思っている。親父の跡をしっかり継げるようになってみせるよ。」


じゅんじゅんの親父さんは自衛隊の結構偉い人で何回かテレビで総理大臣と一緒に映ってるのを見たことがある。あんな人が自分の父親なら嬉しい気持ちもあるけどその反面周りから期待されすぎて逆に爆発しそうになってしまいそうだ。


「みんなちゃんと考えてるんだな...」


「悠人が何も考えてなさすぎなのよ。」


はぁ...と溜め息をつく。

次の授業は美術のためみんなぞろぞろ移動し始めていた。


「悠人いくぞ。」


じゅんじゅんに呼ばれ一限目の教室へと移動したのであった。


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