第3章 モンゴ登校する。
俺は玄関で待っていたチューコと一緒に外に出た。外に出ると日差しが差していた。
桜の木が近くにあり、綺麗に花を咲かせていた。新しい生活が始まる季節だ。
それを見たチューコが興奮する。
「ふんふん。桜が綺麗です。ワクワクしちゃいますね」
「そりゃ、4月だから桜も咲くだろう」
「ふんふん。今日から高校生ですね。楽しみですね」
「その、ふんふんって口癖はイラつくから止めろ。いや、マジで」
しかし、チューコはスルーする。
「ふんふん。兄様と同じクラスだといいですね」
「………」
話を聞いてないパターンだな。まあ、いつもの事だけどな。俺達は職安通りを歩いて、東新宿駅に向かっている。そこまでの道のり中で、朝帰りのホストやキャバ嬢のような水商売の人とすれ違う。
歌舞伎町は、朝は比較的に静かな町だ。しかし、夜はネオン街と変わり、様々な事情の人々が交じりあうカオスな空間だ。いわゆる、ホスト、キャバ嬢、ヤクザ、半グレなど裏社会に通じる住民が多いのだ。
しばらく歩くと、都営大江戸線の東新宿駅が見えて来た。俺はチューコに道に迷わないようにアドバイスをする。そんな事を話している内に、母校が見えて来たのであった。
新宿歌舞伎町高等学校。通称、ブキコーと呼ばれている。偏差値は53~58の普通の高校である。校舎の見た目は普通であり、校門に入るとロータリーが広がっている。
3階建の校舎があり、学年事に階数が分かれている。生徒数は全学年で600人位である。校舎の横には広いグランドがある。
制服は男子も女子もブレザー制服であり、男子はネクタイ、女子はリボンのデザインである。ちなみに1年が緑で、2年が青、3年が赤である。色の違いで学年が分かるようになっている。とりあえず、新しいクラス発表の掲示板を見に行こう。