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第21章 特殊部隊カロウシ

俺は余裕をかます。

「結局はブラック企業を滅ぼせばいいって事だろ。俺らの忍術にサラリーマンなんか太刀打ち出来ないだろうぜ」


しかし、モモ姉は忠告してくる。

「そうでもないよ。豊臣にはカロウシという特殊部隊がついているからね」

「なんだ、それ?」

「まあ、裏の仕事を受けている特殊部隊だね。ブラックカンパニーの店舗出店でもめたニュースあっただろ。いわゆる、チャイニーズマフィア10人が切り殺された事件だよ。表向きは暴力団の抗争事件として処理されたけどな。でも、真相はカロウシの仕業らしいよ」

「おいおい、本当かよ? それをもみ消すなんてヤバイ奴じゃねえのか?」


確かに、チャイニーズマフィアの件はすぐに報道されなくなった。俺も10人も死んだのにオカシイとは思っていたが……。


モモ姉は深刻な顔をする。

「そうだよ、ヤバイ奴だよ。豊臣は普通の会社の社長じゃないぞ。政治家、ヤクザ、警察にもコネのある男で、勝つためには手段を選ばない男で有名だ。ハンパな気持ちだと死ぬぞ」

「ふぇー。大変な人を敵にしちゃいましたね」

「それに、ギゾクーズの事を調査しているって情報もあるぞ。まあ、自分が関連している所が狙われている事に、そろそろ気が付いた可能性が高いな。だから、カロウシが出てくるのも時間の問題だろうな」

「ひぇえええええええー。私達の忍術が通じますかね?」


モモ姉は首をかしかける。

「うーん、分からないけど、私と同じくらい強い奴はいると思うよ」

「そんなぁああー」

「チューコ、心配するな。俺に任せておけよ」


俺は少しワクワクしていた。いよいよ、両親の敵討ちが出来るチャンスが来たからである。それに厳しい修行の成果を見せつけるチャンスだと思った。ふっ、カロウシだと? ふざけた名前をしやがって……。

俺がカロウシを叩き潰してやるぜ。いや、マジで。


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