試験直後のメンタルレポ&試験直前期にやったこと
試験後に精神が乱高下しているのは自分だけではないらしいと知ったので記録を。
試験まではそれなりに(若干高揚味の)平常心でいられても、試験が終わると、
「俺はできた」と気が大きくなったかと思えば
「もうダメだ」と落ち込む、
まるで躁鬱病のような精神状態になる人間もそれなりにいるらしい。
友人がそのタイプらしく、就活(受かったと想定して弁護士事務所にエントリーシートを送ったり面接を受けたり)しているものの、落ち着かないのだと言っていた。
予備試験合格者の中にもそのタイプはいて、君が落ちてるなら俺はどうなると言いたくて仕方がない。
これはおそらく試験時に異常に放出されたドーパミンやノルアドレナリンの後遺症なのではと思われる。
自分の場合は「受かってるといいな」と「落ちてるから来年に向けて勉強しよう」の二つが併存しつつ、
再現答案を作ろうとすると思考が停止してしまって、
勉強しようとしても文字が頭に入ってこない状態になっている。
むしょうに楽しい気持ちになったかと思えば、
来年に向けて勉強しなくてはと焦燥感に襲われる。
今日、神社へお礼参りに行った。
無事に全日程を受けきれたこと、自分の今もっている力を出し切れたことを感謝しつつ報告し、
最終合格させてくれと、本気で神頼みした。
おみくじを引いたら
「励めばやがて幸来たる。冬来りなば春遠からじ」
と出た。
これは来年頑張れという意味だろうかと、心中荒れた。
終わってみれば、もっと努力できたかもしれないと思う。
試験前数ヶ月は模試を受ける以外何もしていなかった。
三月、四月、むしろ五月に入ってからも、完全にやる気をなくしていて、今思えば試験前のナーバス期間に入っていた。
寝るか小説を読むか小説を書くかしかしない生活。
(五月四日までに2本完結させた。19万字と15万字で、15万字の方は四月中旬から書き始めたものだ)
でも、勉強から逃げることで、本試験を受けるための英気を養っていた期間だった。
長すぎる冬眠期間。
けれど、冬眠明けの1週間は多少だらけつつも自分なりに集中して勉強した。
これまで、夏休みの宿題やレポートは常に突貫工事で済ませてきた。
真面目にコツコツ継続的にテンポを一定にこなすことが苦手だった。
睡眠時間三時間で数ヶ月過ごして、一日20時間寝る生活を一ヶ月送るような人生だった。(不登校経験があるのはこの性格のせいかもしれない。法科大学院の授業も出席要件の限界近くまで休んでいた)
だから、自分はこの形でしか試験を迎えられなかったと思う。
それでも。
後悔はしていなくても、ざわざわと落ち着かない。
三月から試験直前・試験中の勉強内容を書いておく。
◇短答◇
◆三月から四月に解いたもの
23年と22年の憲民刑(解くだけで見直さず)、
短答模試2回(解いたうち1回分のみ解説を読む)、
全国模試の短答(解説を読む)。
◆問題意識
4月20日頃返却された全国模試で憲法35/50、民法48/75、刑法21/50で合格推定点(足切り点)に1点足りない104点で総合ランクE。
各科目4割以下は足切り点に関係なく足切りなので、刑法に警報発令。
◆直前期の対策
刑法のみ、以前受けた短答答練の間違えた問題と全国模試の間違えた問題を全部解き直し、解説を読みつつ判例六法に赤線や書き込みを入れた。
憲法と民法は間違えた問題のストックが多すぎたので間違えた肢の解説をひたすら読み、判例六法に書き込みした。
◆前日と当日
全科目間違えた肢の解説を読んだ。
判例六法の書き込みを見直した。
メモなどはしなかった。
手を動かしてメモする時間が勿体なかったし、試験時間に持ち込めるのは頭の中のメモだけだと割り切った。
◇論文◇
◆三月から四月に解いたもの
全国模試のみ
◆問題意識
全国模試の結果が公法系A、民事系C、刑事系D、選択科目Cで、論文総合C。
刑事系の特に刑法で時間が足りず撃沈(得点率28%)だったため、短答を解きながら条文の意味(「恐喝罪=害悪の告知により畏怖させて財物を交付させること」など)を頭に入れることにした。
◆直前期の対策
一週間前になって、選択科目の答練の解答例を読んで規範の文言を書き写し始める。
その際、司法試験用六法(第一法規から発売された税抜き六千円のやつ)を引くことで、試験用六法の書体や引きづらさに体を慣らした。
短答対策に追われそれ以外出来ず。
◆前日と当日
答練と模試(各科目6通、選択科目は7通)の優秀答案や解答例を読み、使えそうな規範を書き写した。
〇憲法
審査基準の立て方を中心に読み込んだ。
〇行政法
原告適格(当該処分により自己の権利若しくは法律上保護される利益を侵害され又は…)と処分性(公権力の主体たる…)の定義をかなり必死に覚えた。
〇民法
他人の答案を見てもピンとこなかったので漫然と読んで身につかなかった。
〇会社法
試験用六法を漫然と眺めた。
〇民訴法
既判力の定義(前訴の確定判決が後訴に対して有する通用力・拘束力)と訴訟物=審判対象、というのを覚えた。
(試験前日まで既判力の定義すら言えなかった時点で酷い学力である)
〇刑法
実行共同正犯と承継的共同正犯と共謀共同正犯の規範を覚えた(いまいち覚えきれなかったが)。
住居侵入について「Aは窃盗目的という違法な目的でN宅に立ち入ったので管理権者の意思に反して『侵入』したと言え住居侵入罪が成立する」という書き方を覚えた。
〇刑訴法
強制処分の規範と任意処分の限界の規範を覚えた。
警職法の場合の比例原則の条文を確認し、試験用六法の中で警職法がどこに収録されているか確認した。
伝聞証拠の定義と、訴因の単一性と狭義の同一性の規範を覚えた。試験から3日、もう忘れた。
以上が直前期の勉強内容。少ないと言われるのは覚悟している。
「規範を覚えた」ばかりなのは、事実拾って評価するのは好きなので、規範を覚えることをメインに据えたためである。
再現答案、需要ありますか?
あるなら公開します。(その場合、来週中に全科目上げられるかと)