~慈~ 世界を壊すエゴ
少し短くなります。
今日もまた一人増えた... ...。もう、止まらない。
世界は、醜く歪み、歪み。
誰も気づかずに壊れていく。
救いの手はどこにある?
私はただ伝えることしかできない。
もしも、勇者がいるならば救ってください。
そして、その後死んでください。
風が真っ暗な森を駆ける。
無邪気に気まぐれに、自由に。
のせてくれる?私の音を。
これが私の... ...。
あの時、ただ見ているだけの私は消したんだ。
自分の核の思い出を撫でる。
来てほしくもないのに記憶はやって来る。
気持ち悪い。五感を全て捨ててしまいたい。
目の前に広がる光景を見るとそう感じる。
大地は汚れ、人々は腐れ、幸せの音は惨劇の音へ。
魂は浄化されずに怨みの中に引き込まれる。
私に手があったなら、自由があったなら。
心と交換で動ける体がもらえるなら、あの日ほどそう願ったことはない。
でも、それ以上に大きかったのは
罪悪感
気を抜いたら潰されそうな重い重い感情。
その奥から声がする。
「何で助けてくれなかったの?」
「辛い。辛いよ」
「痛いのは私達だけなの?」
「お前のせいで」
やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて
許してください。何でもします。
だからとまってよ。
平和に戻ってよ。今度こそ私も動くからさ。平和に軌道修正するから。
私にできることは響き続けることのみ。
名が変わっても、畏れられても響くんだ。
全ては平和のために。誰か気づいてと願いを込めて。
暗黒の森から世界へと。
サクリファイスはもう、とまれない。




