火焔宮の激闘
鏡の宮殿を後にした太子は、次の試練の地「火焔宮」へと向かった。
そこは炎と熱気が渦巻く宮殿で、試練の名にふさわしい猛々しい戦いが待っているという。
宮殿の入口には、炎のごとき赤き装束を纏った拳随士が立ちはだかった。
その名は「焔刃」。
「太子よ、この火焔宮は心身を焼き尽くす場所。
お前の拳が燃え尽きるまで、俺が相手を務めよう」
太子はじっと焔刃を見据え、言った。
「炎は恐れない。拳で燃やし尽くすだけだ」
火焔宮の中、二人の拳が激しく交錯する。
焔刃の拳は猛火のように速く、強烈だ。
だが太子は冷静に動き、焔刃の攻撃を受け流す。
「拳はただの力じゃない。心と技、そして魂だ」
焔刃は不敵に笑いながら言った。
「その言葉、今こそ証明しろ!」
火花が散り、拳と拳がぶつかり合う音が響き渡る。
太子は深く息を吸い、秘めたる力を解放した。
拳から炎の如き気が溢れ、焔刃の攻撃を凌ぎ切る。
一撃、一撃が火柱となって舞い上がる。
ついに太子の拳が焔刃を捕らえ、勝利の一撃を放った。
焔刃は倒れながらも、尊敬の念を込めて言った。
「太子よ、お前の拳は真の炎だ。これからもその火を絶やすな」
太子は焔刃に手を差し伸べ、助け起こした。
「共に、拳の道を歩もう」
火焔宮の試練は、太子の拳にさらなる炎の輝きを刻み込んだ――