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再び神様参上!6


「すごいすごい、流石アリーシャ。ではでは早速」


言い終わらないうちに光の玉は、モニターに突撃していく。



「あ、アリーシャ、神様は大丈夫だろうか」


「いつもあんな感じなので大丈夫だと思います」


もう好きにさせればいいと思うよ。



パチパチパチと電気が爆ぜる音がして、モニターが明るく輝いた。


そして、次の瞬間「やあやあ、神様だよ」聞こえたのはいつもの軽い声。


「「「……」」」


お父様と私以外がぽかんと口を開けて固まった。


その反応正しいです。


本当に体操のお兄さんかよ!




モニターには金色の毛並みをした猫が映し出されてる。


人型には具現しなかったのね。



「妄想を捨て、いま目の前にある現実を見つめてください」


言える事はそれだけだ。


威厳の欠片もない神様に、理想を求めてはいけない。



お母様とお兄様とオスカーは、無言のまま首を縦に振ったのだった。




「全知全能神よ、お初にお目にかかります。辺境伯領当主シルバード・ブランシェットと申します」


お父様が再起動した。


モニターの前に片膝を着いて丁寧に頭を下げた。



「その妻、マギアナ・ブランシェットにございます。ようこそおいでくださりました」


「ブランシェット家長男、ジオルド・ブランシェットでございます。お初にお目にかかります」


「辺境伯領騎士団長、オスカー・アベリアスでございます。此度のご訪問心より感謝いたします」


次々と再起動した面々がお父様の背後に同じ様に片膝を着いて頭を下げた。



私は……うん、何もしなくてもいいんじゃないかな。


手持ち無沙汰になんとなくモジモジしてしまった。



「挨拶ありがとう。でも、アリーシャが気を使っちゃうから、皆ソファーに戻ってくれるかな?」


「「「「はっ」」」」


素早く元の位置に戻っていくお父様達。


軍隊並の瞬発力だねぇ。



「アリーシャも早く座って。君は魔力を使い続ける事になるから、倒れでもしたら大変だよ」


「かしこまりました」


水鏡で出来たモニターにじわじわ魔力を持っていかれてたんだよね。



「僕自身の魔力を地上で使う事が出来ないから、今はアリーシャの魔力を借りて具現化しているんだよ。光の玉の状態では魔力量の多いアリーシャと父親だけにしか僕の声が届かないからね」


「アリーシャに何か影響は出たりするのでしょうか?」


お父様は心配そうに私を見つめる。



「それは大丈夫だよ。アリーシャは潤沢な魔力量の持ち主だからね。ただ、僕の滞在時間は限られているから、手際よく話を進めよう」


猫の姿の神様はそう言うと、前足で自分の顔を撫でた。


本物の猫みたいだよね。


この姿ならば可愛いと思えなくもない。




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