表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世の情報が過多な件について神様に聞いてみたら、余計な力を授けられたのだが  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/131

漂い始めた不穏な気配1


お誕生日会は盛大なフィナーレを迎え終わりを告げたらしい。


6歳児の私は眠気に耐えられず、お父様とおじい様達の話し合いの途中に夢の国に旅立ち、気がついたら翌朝だった。


小さな子供の誕生日パーティーは、主役抜きでパーティーが終わる事が当たり前のようで、来客が気を悪くした様子も無かったことに安堵した。



ここにチョコレートファウンテンに、近付くことさえ出来なかったことを告げておこう。


一口でもあれを食べたかった悔しさを私は忘れない。




訪問客は全て帰宅した……おじい様とおばあ様を除いては、って事だけど。


結論から言うと、お父様が伝えた荒唐無稽な話をおじい様達は疑うこと無く信じた。



なんなら、大いに喜んだらしい。


その結果、残留が決定した。



表向きにはおばあ様の体調が芳しくない為に、静養を目的として我が家に逗留する事になった。



そして、物珍しい珍獣扱いを受ける羽目になった私は今、おじい様に構い倒されている。





「アリーシャ、じぃじと魔法で遊ばないか?」


「おじい様、今は読書の時間です」


ワクワクした顔で私を見つめるおじい様。


ここは図書室です、どうぞお静かに!




「そんな事言わずに、じぃじと遊んでおくれ」


捨てられた子犬のような瞳をしても、無理なのもは無理です。


最初のうちはおじい様に気を使って、付与魔法をして見せたり、聖魔法を使って見せたりしたものの、際限なく構い倒してくるので、おばあ様から甘やかしてはいけないとお達しが出た。



「おじい様、おばあ様にまた叱られますよ」


「うっ……し、しかしのぉ」


強面のおじい様だが、おばあ様にはめっぽう弱い。


「この時間の後、基礎訓練を行いますので、その時まで我慢なさいませ」


「アリーシャはつれないのぉ」


おじい様を無視して、手元の本へと視線を戻した。



付与魔法と、魔力量の増加方法の載ったこの本は、お父様達も見た事がない本だった。


いつからここにあったのか、どの時代の物かさえ分からない。


見た目はかなり古い本なので、それなりに年代を超えてきたことは分かる。



ただ、盗難防止装置の掛かっているこの図書室から、持ち出す事は禁止された。


万が一、流出してしまうと大変な事になるからだそうだ。



私としては図書室で読めばいいので、お父様の言う通りに本を図書室に直ぐに戻した。



魔力量の増幅方法については、家族全員に伝えた。



伝えたと言っても、その日の寝る前までに魔力を使い切るだけの話なのだが。


それが難しいと言うので、宝石に魔力を注入すればどうかと提案した。


魔力の注入は慣れるまで無駄に魔力を消費して、直ぐに使い果たしてしまうし、慣れれば慣れたで寄付魔法を取得出来る。


これぞ、一石二鳥である。


お父様達に渡した付与魔法のアクセサリーも、宝石に魔力を入れて作ったものだし。



魔力切れの倦怠感が翌日まで続くのは我慢してもらいたい。


それさえも、慣れれば倦怠感を克服できる。


仕事に支障がでるようであれば、ヒールもかけてあげよう。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ