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前世の情報が過多な件について神様に聞いてみたら、余計な力を授けられたのだが  作者:


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家族の絆とリミッター解除7


「7歳の洗礼を行う司祭を買収しておくのはいいかもしれませんね」


「顔見知りの司祭にお願いすればいけるかもしれませんね。もしくは弱味を見つけて……」


お兄様の提案にうんうんと頷く。



「うちの子達が悪い顔をしてるよ、マギアナ」


「そうですね、貴方。でも、ジオルドの言う通り司祭の買収は必要ですわ」


「聖教会を嫌っていて信頼の置ける司祭が適任だね」

思案顔になったお父様にお母様も頷いた。



「マルコスはどうかしら? そう言えば、領地の司祭が高齢の為に入れ替えを希望していたわね」


お母様まで悪い顔になった。



「マルコスか、あいつなら適任かも知れんな。しかし、うちの領地に来てくれるか?」


唸ったお父様に、お母様はあっけらかんと言う。


「マルコスに、貸しが沢山ありますもの、それを返してもらう時が来たのですよ」


「……いや、まぁ、それはそうだが」


お父様はマルコスを思い浮かべたようで、申し訳なさが顔に滲んだ。



「マルコスおじ様なら、大丈夫じゃない?」


お兄様も知っているマルコスとは、お父様とお母様共通の知り合いらしい、私はまだ会った事はない。



「マルコスさん? にお願いしてみましょう。お話する時に制約の誓いをしてもらって秘密が漏れないようにすればいいもの」


聖魔法の便利な使い方である。


「アリーシャ……そんなものも、もう使えるのかい?」


「試した事は有りませんが、出来るような気がします」


ポジティブに答えた私にお父様の大きな溜め息が聞こえた。



「アリーシャはマルコスに会った事がまだないわよね。いい機会だわ」


「はい」


「マルコスはお父様の学友で、私とも一緒にイタズラをして遊んだ仲間なのよ」


なるほど……と思う。


そんなお友達ならば、秘密厳守もしてくれそうな気がする。



「では、マルコスに我が領地の司祭就任を願い出てみよう」


「お手紙は貴方がお願いします。私の方は今の司祭にマルコスを教会に指名するように働きかけてみますわ」


見知らぬマルコスさん、貴方の行く末がどんどん決まっていきます。




「話は決まった様だし、アリーシャ、魔法を見せてくれないかい?」


お兄様はワクワクした顔で私を見る。


「もちろんですわ。炎と氷と風はお兄様も見た事があるので、土と水と聖魔法ですわね」


私は言って掌を前に突き出した。


「アース」


呪文を唱えると掌に小さな小山が出来る。


「ウォーター」


土が消えて掌の上で水の玉が浮かび上がる。



「おぉ、凄いね」


興奮気味に拍手してくれるお兄様。


聖魔法は、ホーリーだと、周囲が明るくなるだけだし……うーん。


ふっとお兄様の腕を見て引っ掻き傷があるを発見した。


「ヒール」


傷の上に手をかざして呪文を唱えると、淡い光が溢れお兄様の腕を包み込んだ。


「傷が治った。アリーシャ、ありがとう」


不思議そうに自分の腕を摩るお兄様。



そんな私達をお父様とお母様が複雑な表情を浮かべて見つめていた事は、知らない。








いつも読んでくださりありがとうございます(⁎-ω-⁎))"ペコンチョ

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アリーシャの今後の活躍を楽しみにしていてください(◍´꒳`◍)

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