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家族の絆とリミッター解除4


キャサリンに手伝ってもらって作成した資料を持ってお父様の、執務室に向かう。


水車の稼働とそれに伴い周囲にできた畑や村の有用性をまとめだ物だ。



夕飯を終えて、執務室に集まる事になっていた。


帰ってきて直ぐは疲れているから、別日でもいいと伝えたのだけど、お父様達が早く話を聞きたいと言い出したのだ。



覚悟は出来てる。


家族に全てを伝える覚悟。


そんな馬鹿な話が……と信じてくれない可能

性だってあるのは分かってる。


だけど、伝えるって決めたから。


私は私の家族を信じてる。




長い廊下を進み執務室の前までやってくる。


ドアの横になっていた騎士が一礼すると、ドアをノックした。


「お嬢様がこられました」


「入るように伝えてくれ」


お父様の声が中から聞こえ、騎士はドアをゆっくりと開けた。



執務室のソファーには、既にお母様とお兄様が座っていた。


お父様達の侍従者も数人いて、遅れてしまったのかと焦る。



正面の大きな机の後ろに座るお父様を見る。


「私、遅れましたか?」


「いや、時間通りだよ。我々は視察の報告会をしていたのだよ」


遅れてなかったことにほっとする。



「そうでしたか」


「アリーシャ、こちらへいらっしゃいな」


お母様に手招きされる。



「お嬢様、こちらを」


「ありがとう、キャサリン」


「いえ」


キャサリンは資料を私に手渡すと、ヨヒアムと共に壁際へと控えた。



資料を持ってお母様の隣に座ると、お父様も机から離れソファーの方へとやって来るとお兄様の隣へと腰を下ろした。



「こちらが、私の頂いた土地の運用の現状と、完成した水車と、秋の小麦の収穫以降の計画です」


テーブルの上についっと差し出した。


お父様は資料を手にするとページを捲りながら、しっかりと読み込んでいく。



「これは、素晴らしいな。本当に我が子ながら末恐ろしい。侍従長、これを見てくれ」


お父様は感心したように言うと、後ろに控えていた侍従長に資料を手渡した。



「近々、水車の竣工式を予定していますので、お父様達も参加していただけたらと思います」


「ああ。もちろん参加しよう。我が領地の初の試み、楽しみで仕方ないね」


そう言って頷いたお父様の瞳は領主のそれで。



「お嬢様の洞察力と実行力は素晴らしいですね。そして、この計画書は見やすくとてもわかりやすい」


侍従長は感心したようにそう言うと涙ぐむ。


そこまででは無い、侍従長泣かないでよ。



「侍従長、私にも貸してくださらない」


お母様は我慢が出来ないとばかりに手を差し出す。


侍従長は一礼して資料をお母様に手渡した。



お母様はゆっくり資料を読み込むと、感嘆の声を上げる。


「脳筋な我が家に頭脳派のアリーシャが居てくれると、百人力ね」


お父様もお兄様もお母様も、力が全てって所がありますもんね。


苦笑いで肩を竦めた私に、お兄様も苦笑いでウインクした。





いつも読んでくださりありがとうございます(⁎-ω-⁎))"ペコンチョ

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アリーシャの今後の活躍を楽しみにしていてください(◍´꒳`◍)

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