波乱の辺境伯領11
やっと熱下がりました( >⁄_⁄<⁄).。oஇ
ご心配おかけしました。
完結まで更新頑張っていきますね!
田舎の辺境伯領に見慣れない人が来ていたら、誰かしらの目には止まっているんじゃないかと思う。
都会より人々の距離の近い領内で、知らない顔が堂々と動けるはずは無い。
「そうだな。領内の聞き込みにも力を入れよう」
「はい。お願いします。私はカルト集団についての書籍を当たってみます」
立ち上がると一礼して部屋を後にした。
私達の知らない間に、知らない場所で何かが進んでる。
その気持ち悪さに身震いした。
まだ、カルト集団とは決まった訳では無いけれど、何の目的で数百年前と同じことをしているのだろうか。
我が領地を巻き込むだなんて、許されざる行為だ。
迷いの森に入ったという青年の事も気にかかる。
当時、突然現れた彼等は何者だったんだろう。
分からないことだらけで、本当に嫌になる。
領地が凶暴化した野獣の危険に晒されていると言うのに。
誰か、過去を知る人物は居ないのかな。
数百年前なんて生きてる人なんているわけは無いけれど。
神様でも無い限り、無理だよね。
「あ」
神様……いるじゃない。
どうして思いつかなかったんだろう。
来てくれるかどうかなんて分からないけど、呼びかけてみようか。
「神様、居ませんか?」
図書室の誰もいない空間に向かって声をかけてみた。
息遣いが聞こえるほどの静けさに、私の声だけが通る。
まぁ、そんな簡単に来ないか。
椅子の背もたれに体を預け、全身の力を抜いた。
「やあやあ、神様だよ!」
突然背後から聞こえた声にビクッと体を跳ね上げた。
「うわっ」
女の子らしくない声が出てしまったのは仕方ないと思う。
「そんな驚かなくてもいいじゃん」
振り向いた私に光の玉がゆらゆら揺れた。
「背後から急に出てくるとか、驚かすつもりでしたよね」
「そんなことないよ。人聞き悪いなぁ」
悪びれずそう言った光の玉に猜疑心に満ちた目を向ける。
久しぶりに会った神様は相変わらず軽いノリだった。
「人でもないですけどね」
「それは言わない約束だよ」
「そんな約束してませんよね?」
「アリーシャの弾むような切り返し、いいね!」
今、私は神様を呼び出したのは間違いではないかと思い始めてる。
「もう、そんな凍るような視線を向けてくるのやめてよ。それより僕に聞きたい事あるんでしょ?」
「ええ、そうですね」
さっさと聞いて追い返そう。
「アリーシャの目が冷たい」
僕泣いちゃう、だなんてふざけてる光の玉を無視して私は問い掛ける。
「数百年前にこの地でカルト集団が起こした事件の事って知ってますか?」
「ああ、迷いの森でおかしな生体実験をしてる連中でしょ?」
「生体実験?」
聞きなれない言葉に首を傾げた。
いつも読んでくださりありがとうございます(⁎-ω-⁎))"ペコンチョ
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