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僕の生きた人生  作者: 凡人
1/1

僕の日常

毎日同じことの繰り返し。

朝起きて、ご飯を食べてゲームする。

夜になりまたご飯を食べゲームをし死んだように寝落ちする。

ただの引きこもり、ただの屑。

幼いころは夢を持ちまっすぐに生きていた、でもそれは簡単に崩れ落ちた。

あの日僕は全て諦め全て失った。

「ご飯置いとくね、食べたらお皿出しておいてね。」

空虚な声で言われた。この声は母だ。

引きこもり始めたころは口うるさくいってきたがもう今は何も言ってこない。

焼き魚、サラダ、みそ汁に白米、バランスのいい食事を毎回作ってくれる、それを食しながら毎回思う。

「なにやっているんだ。」

今の日常に絶望し嘆く。だからと言って何か行動するわけでもなく何もしない。


ご飯を食べ終わり扉の外に空いた皿を置こうとしたとき雑誌が目に入る。

『心と体の健康法』

ありきたりな本が置いてあった。いつもなら見向きもしないが気まぐれで手にとってしまった。

軽く読んでみると、

『散歩をしましょう。』

『規則正しい生活しましょう。』

『バランスの良い食事をしましょう。』

ざっとこんな感じのことが書いてあった。

「変わるわけないだろ、、、」

でもなぜか少し興味が惹かれる、、

・・・

・・・

・・・

・・・

「まぁ、、さんぽぐらいなら、、、」

ここ数年外に出ていなかったのに、たった一冊の雑誌のありきたりな言葉に興味を持っていかれた。

でも今はまだみんな起きている時間だ、もう少し遅くなったら行こう。


ピピッ 


ゲームが起動した。

引きこもる前からずっとやっていたネトゲ【MMORPG】と言われているものだ。

〈お、今日は遅いんですね〉

〈たまたまだ〉

開いてすぐメッセージをおっくて来たこいつは初期のころから仲良くしている友達だ。

〈なあ、そろそろあれの返事くれよ〉

〈ああ、あれか断るよ〉

〈なんだお前がいたらだれにも負けないのにな~〉

〈十分お前のとこ強いだろ〉

〈まあね~〉

こいつは今ランキング上位で、100人規模のクランリーダーをやっている。そんな奴に誘われている僕は一人でやってるただの引きこもり、こだわりがある一匹狼ではない、ただ友達がいないだけ。

僕では釣り合わない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「断られちゃったな~」

いつになったら心を開いてくれるんかね~

まだまだだな。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そんなことを言いながらゲームをしてたらもう2時だ

〈そろそろ落ちるわ〉

〈今日はずいぶんと早いな〉

〈まあね〉

〈何かあるのか?〉

〈いや特に〉

〈そうか〉


ガタッ


ゲームを落とすのを忘れ立ち上がる。

心臓の鼓動が早い、緊張しているのだろうか。

「まだ部屋から出るだけなのにな」

少しだけ勇気を振り絞り自室の扉を開けた。

そこからはあっけなかった。

すんなりと部屋を出て階段を下り、リビングを通り家を出る。

「なんだできるじゃないか」

今まで引きこもっていたのが馬鹿馬鹿しくなる。

とりあえず歩くか。


僕の日常に一つ変化が起きた。

僕の人生はここから劇的に変化していく。

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