第四章 使命
「使命って何だよ?」
とりあえずきいてみない限りわからない。
「あらゆる世界を旅し、仲間を探しだすことだ、まずはな」
なぜこいつはこんなにスラスラと答えれるのか。
「…どういう意味?」
「お前と同じ、パラレルワールドの能力を持つ者を探せということだ」
「他にもいるのかよ…」
本当にわけがわからない。
「そして、7人の仲間を探しだした後…」
「最後の世界へ辿り着くことが使命だ」
最後の世界…!? と言いたかったが悪魔が何か言いたいようなので止めた
「1000年に…一度だけだ」
「最後の世界へ、7人の選ばれし者が辿り着かなければいけない」
使命ってものがわかった。でもそれを認めるわけにはいかない。
「俺には、家族がいる、友達だって…そんな冒険してる暇はねぇよ」
くだらない日々は退屈だが、家族と友達は大切だった。
「そういうわけにはいかない、俺は既にお前と契約している」
「は…!?何だよ契約って」
次から次へと謎が増える……うんざりだった。
「それもいずれ…だ、とりあえず一旦家へ帰れ」
俺はずっと悲しい表情をしていたに違いない。
「詳しくは後日でいいだろう、戻りたいと願え」
…戻りたい、違う。戻らなきゃいけないんだ。
なんて格好つけたことは言えなかった。
目を閉じて
戻りたい 戻りたい 戻りたい。
そうやって必死に願った。
目を開けると
ベッドの上で寝ていた。