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第二十八章 古代遺跡

しばらく飛んで、街から10kmほど離れたところについた。

辺りを見回しても、何もなかった。

「…おい、もしかしててめー嘘ついたんじゃ……」

「おかしいですね…確かにこの周辺のはずなんですが」

「この辺りが幻術で覆われてるんじゃないかな?…多分」

幻術とはまったく思えなかった。

しかし、炎を辺りにまき散らした。

「…おや、そのようですね」

「見事な幻術だ、身をひそめるためにここまでするとはな」

本当に1000年間も…とまだ思っていた。

「…入口のようですね、ここが」

術師は手をかざした、何かに触れているように見えた。

「遺跡か…何か、とてつもなく大きいな」

「入ってみよう?」


中に入った俺達は、まず辺りを見回した。

「スゲー…迷路みたいだ、広いな」

「何かの古代遺跡のようですね…1000年以上前からありましたか?」

「こんな場所は知らんな、しかし確かに古代遺跡のようだ」

「知らない文字ばかりかかれているな…とりあえず進むぞ」

罠じゃないよな?とおそるおそる進んでいった。

するとすぐに別れ道になっていた。

「…おいおい、本当に迷路だったりしない?」

「……ここに書いてある文字は日本語じゃないですか?」

「…古代遺跡に日本語とはな、少し驚いた」

迷路の別れ道に書かれていた文字は、俺には読めなかった。

「…あの、難しすぎて読めない漢字がところどころ……」

呆れた、という顔で見られた。

…少し慣れてしまった自分が悔しい。

皆のはなしによると、こう書かれていた。


愚かな冒険者達よ

我は魔王の使いなり

汝らが我に挑むにふさわしいか

これから試練を与える

道を間違えれば死

正しい道を進めば我の処へ辿り着く

ここで問題だ

「パンはパンでも食べられないパンは何だ?」

右=フライパン、左=黒糖パン



「あの…完全に侮辱されてる気がするんだ」

「パンはパンでも食べられないパン…ですか」

「簡単な試練だねー…」

「…俺は両方食べれないけどな」

またまた呆れた目線がきた。

「面倒だ、右へ進むぞ」


右へしばらく進むと、また別れ道だった。

「面倒くせー!何なんだよこれ…」


次はこう書かれていた。


正解おめでとう

次の問題だ

「この中で我の特技は?」

右=早食い、左=お笑い


「これは完全にお笑いだ、俺にはわかる」

「センスの無い笑いですがね…」

「なんか悲しい人だなー…」

「左へ行くぞ」


しばらくそういったことが続いて、最後の道は一本だけになっていた。

その道を進むと、大きい広場にでてきた。

「ここはまた凄い広いな…奥が見えねーや」

その時、かすかに音がきこえた。

「…誰ですか?そこの影に…」

さえぎるように何者かは言った。

「おほほほほほ!おめでとう冒険者たち!」

「我に挑む権利を貰えたのだ、嬉しく思いたまえ!」


…冷たい目線を送ることしかできなかった。

ピエロみたいな格好に、ふざけた顔つき。

「…お前誰?」

「我は魔王の使い!おほほほほ!」

「いや、魔王に用があるんだ、帰ってくれないか…」

「む…?魔王にようとは何だ!」

「いやいや、いいからいいから早く魔王呼んできてくれないか」

「我が魔王だが何か!?」

…その時一番空気が凍りついた。

「…おいお前、名前は何という」

「我の名は、魔王まさお!」


…こいつは空気が読めないだけじゃない

そうとうのつわものだ。


「!…魔王まさお……あなたが…」

「ん?いや、お前知ってるのか?」

術師が知っているようだった。

そこで悪魔が答えた。

「…俺達が探し求めた魔王はこいつのようだ」

「1000年前とは似てもつかんな」

目ん玉が飛びでんばかりの驚きだった。


「こんな寒いやつが…1000年前にこの大陸を支配していた魔王?」

「我を知っているのか!何者だお前達は!」

「…お前、記憶が無いのか?俺のことを1000年で忘れるとは思えん」

いやいや1000年たったら忘れると思った。

それより、まさおって…魔王まさお?本当に何だ。

「おほほほほ!いかにも…!数百年前、我は記憶を無くした!」

「…いや違う!大魔王サタンの使いに抜き取られた!」

これもまた驚きだった。

「どういうことだ?…お前は魔王の使いといったな、その魔王は誰だ」

「それこそが大魔王サタン!…憎いが、我の恩人!」

よくわからなかった。

しかし、こいつを倒さなければいけないと思った。

大魔王サタンの使いなら、ほうっておくわけにもいかない。


「…そうか、どうやらこいつが鍵となるようだ」

「倒すのですか?…どうにも気がひけますが」

「俺の記憶では…かなりのつわものだったが、今はどうだかな」

術師も俺も妹も、少し気がひけるような気もしたが

仕方ないという気持ちと、倒さなければという気持ちが強かった。


「我と戦うというのか!そういえばそれが目的できたようだな!」

「いいだろう!おほほほほ、相手をしよう!」


こんなふざけた魔王はすぐ終わらせて

現世に戻りたい、どうなっているのか…


「とっとと終わらせるぜ!」


魔王まさおとの戦いが始まる。

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