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【完結】自力で異世界へ!~優しい仲間と一緒に異世界生活を満喫します~  作者: 西の果ての ぺろ。@二作品書籍化


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49話 カレー屋オープン

盗賊討伐クエストから半月が経った。


今日はカレー専門店のオープン日だ。


オープンまでの短期間、安らぎ亭でカレーを出していたが、すぐに大人気になったので、初日にも関わらず、店の前には行列が出来ていた。


前世の記憶を活かし、カレーに自分が食べたいもののトッピングというこれまで無かったシステムを導入した。


そして、辛い物の後には甘い物という事でデザートも用意した。

果物のケーキ、果物とクリームのクレープ、プリン、クッキー、あんこの饅頭と、貴重な砂糖を使用しているから高めだが、安らぎ亭とはコンセプトが違うから出来た事だった。

表からガラス越しにデザートが見える様にしたので、並んでいるお客さんは早速、ガラス越しに指さして品定めしていた。


「それでは、オープンします。」


時間が来て、従業員が扉を開けると、待ちくたびれたお客は店内になだれ込むと、急いで席に着き、すぐさまメニューを開くと注文を始めるのだった。



カレー専門店なのでカレーはもちろん人気だが、デザート類の人気も凄まじかった。

値段が割高にもかかわらず、貴重なお砂糖のお菓子だからこそ食べてみたい、と思うお客が少なからずいたのだ。

そして、食べるとその美味しさに人目を忘れて感動する。

それを見たお客が私も、俺もと注文するという具合だった。

特にプリンは、その、これまで味わった事が無い新食感に沢山用意したにも関わらず真っ先に売り切れる事態になった。


だが、すぐに他のデザートも美味しい事に、他のお客のリアクションで気づくと殺到し、夕方になる前にはデザートはあんこの饅頭以外は全て売り切れるのであった。


「あんこの饅頭が売れないなんて…!」


タウロは個人的な一押しの饅頭が、売れ残った事がショックだった。


食べれば絶対美味しいのだが、「あの黒い中身は何?」と気味悪がられ、敬遠されたのだ。


とりあえず、売れ残りはマジック収納に入れて保管した。

こうすれば、傷まずに済むからだ。

数日、様子を見たが饅頭は爆発的に売れる気配はなかった…。


ある日、ネイに相談すると


「冒険者のみんなに携帯できるお菓子としてクッキーと一緒に宣伝すれば?」


確かに、饅頭とクッキーは布に包めて、手で掴んで食べれる手軽さがある。


そこで、冒険者の憩いの場、『安らぎ亭』に置いて貰う事にした。

安らぎ亭はクエストに持参する携帯食の提供もしているので、そこに最初、お試しにと、タダで一緒に包んで渡して貰ったのだ。


これで、人気に火が付いた。

クエスト後の疲れた体に甘い饅頭が美味しいと評判になった。

中には、酒の肴にいいと言う強者まで現れた。


こうして、冒険者が主要な客層になったので、懐に少しでも優しい様にと、値段をギリギリまで下げて販売する事にした。



冒険者に優しくていいじゃない、だって、ぼく、冒険者だもの。 タウロ

※タウロの詩は彼個人の感想です。



クエストにおいても、タウロは絶好調だった。

盗賊討伐での活躍で、クエストでチームを臨時で組む時に、快く受け入れられる様になったのだ。

今までは冒険者として認めていても、やはりまだ10歳の子供だからと、組むのを躊躇する者は多かったのだ。

だが、火力に欠けるが、確かな立ち回りでのサポートに、命を預けられるという信用を得た。

実力が認められた瞬間だった。



そんな充実していた日々が続いてたある日、支部長レオに部屋に呼び出された。


支部長レオは真面目な表情で


「サイーシ子爵がお前を召し抱えたいそうだ。」


と、伝えてきた。


「どういうことですか?」


「ミスリル鉱石採掘のおかげで王都に行くと、上級貴族との交流が増えたらしくてな。その時に、あまりにお前の名が出るから、召し抱えて箔をつけたいらしい。」


そんな理由で…、それは何が何でもお断りしたい、強く思うタウロであった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「急いで席に着き、すぐさまメニューを開くと注文を始めるのだった。」 識字率がとても低いので、メニューは絵ででも書いてるのかな?
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