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【完結】自力で異世界へ!~優しい仲間と一緒に異世界生活を満喫します~  作者: 西の果ての ぺろ。@二作品書籍化


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40話 想像の上

リバーシ漬けのひと月が過ぎ去ろうとしていた。


今日は、王宮内で王子とバリエーラ宰相のリバーシの試合が行われた。


招待された上級貴族とタウロが見つめる中、王子がついにバリエーラ宰相と接戦の末3戦中で2勝するという快挙を達成し、フルーエ王子と指南役のタウロの評価はうなぎ登りであった。


「サトゥー。タウロと呼んでいいか?」


宰相に勝てた勢いに任せたのか、後ろで観戦していたタウロに、照れくさそうに王子が聞いてきた。


「もちろんです、王子殿下。」


「タウロ、お前のおかげでバリエーラに勝てた、ありがとう。じゃあ、僕の事もフルーエと呼んでくれ。」


「わかりました、フルーエ王子殿下。」


「王子殿下はいらぬ。」


「さすがにそういうわけにはいかないですよ。」


タウロが笑って応えると、『世界の声』が脳裏に響いた。


「特殊スキル【&%$#】の発動条件の1つ<ハイエルフの血筋と友になった者>を確認。[精霊魔法(火、水、土、風、雷、光、闇)]を取得しました。」


立て続けに


「特殊スキル【&%$#】の発動条件の1つ<王族に友人を持つ者>を確認。[威光]を取得しました。」


また変なタイミングで二つも覚えた!?と、驚くタウロだったが、今はフルーエ王子のめでたい席だ、ともに喜び、祝おう。




王都での指南役の契約期間が終了した。


やっとリバーシから、緊張の日々から、全てから解放されたのだ。


タウロは1人、宿屋のテラスからガッツポーズをするのであった。


そのテラスで、タウロは新しい能力、精霊魔法を試しにやってみたのだが、これが微妙だった。

精霊が視えて呼び出せて、術が使える、ここまでは異世界ものとして最高の展開だったが、術自体が思いのほかショボかった。


火は、ライターで着火するような程度のもので、水は飲料水に困らない量、土はこの分ならさほど、期待できないだろう。そして、風はそよ風で洗濯物を乾かす程度、雷は静電気で嫌がらせが出来るだけ、光は部屋を照らすレベル、闇は相手の視界を阻害できるから戦闘では使えそうだが…。

つまり、生活魔法レベルであった。


「まぁ、魔法は浄化しか使えなかったから、生活魔法でも大分マシか。それに、もしかしたら使っていれば熟練度みたいなので、上達するかもしれないし。」


前向きにとらえるタウロであった。


問題は『威光』である。

自分より弱者に対して威厳を発する能力の様で、庶民の自分に使いどころがあるのだろうか?と。試しに通行人の子供に使用して怯えさせた事を思い出し、使いどころが難しいと思うタウロであった。


ドアがノックされる。

出かける準備が終わったミーナだ。

今日はこの後、ミーナと一緒にお土産を含めて買い物をする予定を立てていた。


実はフルーエと宰相、上級貴族らの分の報酬をまとめて貰ったのだが額が想像をはるかに超えていた。

最初、想像より軽い革袋を渡されて、内心がっかりしたのだが、開けてみるとその中身は全て白金貨だったのだ。


これには袋を覗き込んだミーナも驚き、タウロも悲鳴を上げて固まった。

持って来てくれたセバスは、王子殿下が「友にお金で感謝を伝えるのは情けないけど貰ってくれ」とおっしゃっておられました。と言伝し、それと宰相閣下以下みなさんも奮発されました。と、更に付け加えた。


合計、白金貨20枚である。


サイーシの街の安らぎ亭でのマージンや、リバーシの売り上げの一部で小金持ちになっていたタウロだったが、この額は想定外だった。

王侯貴族の金銭感覚、恐るべしである。


だがしかし、この額を貰った事で使い道はすぐに決まった。

タウロとミーナは、あの場所にまずは向かう事にしたのだった。

続き読んでもいいかなと思えましたら、

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