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【完結】自力で異世界へ!~優しい仲間と一緒に異世界生活を満喫します~  作者: 西の果ての ぺろ。@二作品書籍化


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267話 各種魔改造

 竜人族の村、というか規模は街だが……、を散策した後、タウロは、ラグーネの兄、ドラゴに間借りしてる部屋に戻った。


 そして、そこから庭に出ると早速この日購入したいくつかの魔石と服、大小二つの盾に板金胴鎧を出して並べた。


「籠手と脛当ての改造は…、別にいいか」


 タウロはそうひとり呟くと、服をまず手に取ると、マジック収納から裁縫道具と魔法陣の描かれた四角い布地を取り出すと服の裏側に縫い付けていく。

 表は丁度、加工した魔石をはめ込む部分だ。


「この服の布地は地獄大蜘蛛の糸から出来てるらしいから僕の魔法陣とこの魔石で能力を発揮できるはず──」


 タウロはエアリス用の服に魔石を嵌めて『真眼』で鑑定してみる。


『地獄大蜘蛛製神官服』

 ・ジーロ・シュガーによって魔改造された高級な神官服。

 ・秘術により、『毒耐性』『麻痺耐性』『火耐性』の能力を着用者に付与。

 ・骸骨死霊術師の魔石により、『魔力増加』『即死耐性』を付与。


「よし、成功だ、これでエアリスの弱点が補えるはず」


 タウロは出来に頷くとマジック収納に戻した。


 次は、大小の盾二つに向き直る。


 タウロはマジック収納から金貨の入った袋を取り出すと小さい盾を手に取り、裏側を上に向けて地面に置く。

 そして、1つの魔石を右手、金貨を左手に持つと、「創造魔法!」と唱えた。


 一瞬、まばゆい光が一面を照らすがすぐに光は消え、目の前の小さい盾の裏側には魔法陣と、その中央には魔石が嵌め込まれていた。


 タウロは一息、ため息を吐くと、「やっぱり、創造魔法はきつい……」と漏らすと、魔力回復ポーションを飲み干した。


 そして今度は、マジック収納から魔法陣が描かれたプレートを取り出すと、盾に描かれた魔石付き魔法陣を覆う様にプレートを乗せ、今度は初級の火の精霊魔法を唱えて、それを『魔力操作(極)』で火を高温化させた。


 そう、盾の裏側にプレートを溶接で張りつけるつもりなのだ。


「時間は少しかかるけど、こっちが負担は少ないや」


 タウロは、いつの間にか色付き眼鏡を付け、溶接しながら笑うと、あっという間に完成させてしまった。


「じゃあ、こっちも『真眼』で、っと」


 タウロは鑑定してみた。


『守護人形製円盾』

 ・ジーロ・シュガーによって魔改造された一点物の円盾。

 ・秘術により、『物理耐性』『全魔法耐性(弱)』『耐久性上昇』を付与。

 ・地底大猩々の魔石により、使用者に『腕力上昇(強)』を付与。


「よし、これなら僕もいざという時、盾役も出来そうだ」


 出来に満足すると、これもマジック収納に戻して、今度は大盾に向き直る。


 先程出した金貨と魔石を両手に大盾の裏側に創造魔法でまた同じく魔法陣と魔石を埋め込むと、溶接して完成させる。


「今度は二度目だからスムーズに行ったなぁ」


 タウロは満足すると、魔力回復ポーションをグイッと飲み干した。


 そして、またも、成果を確認する為に鑑定する。


『鏡面魔亀製長方盾』

 ・ジーロ・シュガーによって魔改造された一点物の長方盾。

 ・秘術により、『魔法反射』『物理耐性』『光魔法耐性』を付与。

 ・魔岩亀の魔石により、『物理耐性』『土属性強化』『範囲防御』を付与。


「思ったのと違うのものが付与されてるけど、ラグーネには良さそうかな」


 タウロはこれにも満足すると、これもマジック収納にしまった。


 最後は、アンク用の板金胴鎧にタウロは向き直る。


 これは、すでに『軽量化』が付与されているので、魔石の能力だけを発揮できる魔法陣を組む事にした。

 先程と同じように金貨を出すと、板金胴鎧の裏側に魔法陣を埋め込む。


 魔石を収める窪みは最初からあるので創造魔法の魔力消費も楽だった。


「あとは、この魔石を嵌めてっと。──それでは鑑定」


『徘徊幽霊鎧製板金胴鎧』

 ・ジーロ・シュガーによって少し改造された『軽量化』付与付き板金胴鎧。

 ・飛行亜竜の魔石により、『風属性強化』『風属性耐性』『敏捷性上昇』を付与。


「…うん!これならアンクの攻撃力が生かせるかな?」


 タウロはこれにも手応えを感じて満足するとマジック収納にしまうのであった。


 あとに残ったのは、自分用の革鎧に嵌め込む予定だった魔石ひとつだった。


「うーん…。革鎧はどうしようかな…。ランガスさんのところで買いたいから我慢するしかないか」


 タウロはそうつぶやくと、魔石をマジック収納にしまって今日の目的だった予定を全て終了したのだった。



 ランガスのお店を再度訪れて革鎧を進呈されるのは数日後のダンジョンの地下に潜る前日の出来事であった。

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