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【完結】自力で異世界へ!~優しい仲間と一緒に異世界生活を満喫します~  作者: 西の果ての ぺろ。@二作品書籍化


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196話 Gクエストの毎日

タウロとエアリスは、ラグーネのGクエストを中心にクリアしながら、間に薬草採取クエストを挟むという日が続いていた。


Gクエストは低ランクのお使いクエストだが、上位ランク帯冒険者がやっても冒険者ギルドや地元への貢献が加味され評価に繋がりやすい側面がある。


なのでタウロとエアリスには全く支障はなかったのだが、ラグーネは二人に迷惑をかけてると思っている素振りを見せ始めた。


「ギルドランクとは中々上がらないものだな。早く上げて二人の役に立ちたいのだが…。くっ、殺…」


「ははは。慌てない慌てない。もう、Gランクに上がったんだし、ペース的には早い方ですよ。」


「そうよ、ラグーネ。それに私達に迷惑は全くかかってないから安心して。あと、『黒金の翼』への指名クエストがあったら、普通に参加して貰うから。上のクラスのクエストは出来ないわけじゃないからね。」


安心させる為に、エアリスが、説明した。


「そうなのか?」


ラグーネの表情が明るくなった。


「そうですよ。昇格査定に影響しないだけで、やる事自体は実力があればクエストはできるんです。まあ、『黒金の翼』を指名してくれる依頼主がいないんですけどね…。」


タウロが付け足しつつ、蛇足も入れた。


今は、薬草採取の時間などの時に連携について話し合ってる為、ラグーネとしてはチームでの実戦が出来なくて歯がゆい思いがあったのかもしれない。


「それでは、今度、タウロ殿達のクエストに参加させて貰えるとありがたい!」


と、やる気を見せるラグーネであった。




「──という事で『黒金の翼』にギルドから指名クエストが入りました。」


タウロがラグーネとエアリスに報告をする。


「おお!私も参加できるのだな!」


ラグーネはその時が来たと、やる気満々だ。


「ここから、二日、南に進むとある村からの依頼で、近くの沼地が異常な変化をして周囲への悪影響があるので、原因を究明して欲しいとの事です。」


「なんでそれが私達への指名クエストなの?」


探索任務なら、他のチームや、個人の冒険者でも出来そうな話だ。

エアリスが疑問に思うのも当然だった。


「どうも、沼地が毒で汚染されてるみたいなんだ。詳しくは調べてみないとわからないけど、僕の『毒完全耐性』と、『浄化』が役に立ちそうだから、支部長のクロエさんが判断したみたい。」


「なんと!タウロ殿は毒の完全耐性を持っているのか!?それに『浄化』まで!私も、竜人族固有の状態異常耐性があるのでお役に立てると思うぞ!」


ラグーネはタウロの能力に驚きながらも自分のアピールも忘れなかった。

活躍の場を貰えるチャンスだ。


「じゃあ、今回は二人を中心に頑張って貰うわね。…ところでだけど。二人とも、『殿』とか、『さん』とか敬語も止めて頂戴。それじゃ、いつまで経っても距離が縮まらないでしょ!」


エアリスが、お互いの距離感にクレームをつけた。


「ははは。また、エアリスに注意されたね。わかった。ラグーネ、呼び捨てでいい?」


タウロが、ラグーネに了解をお願いした。


「もちろんだ!私も…その、タウロとエアリスと呼んでもいいのだろうか?」


ラグーネが恥かしそうに言うと、


「「もちろん!」」


と、タウロとエアリスは一緒に答えるのだった。


「あ、それと、うちの近所の空き家、元『黒金の翼』のメンバーが借りていた家なんだけど、チームで賃貸料払うからラグーネが住んでいいよ。今、竜人族の村からの通いでしょ?」


と、タウロが提案した。


自慢ではないが、エアリスと二人で改造した家なので、住み心地はかなりいいはずだ。

ご近所だし、住んでくれるならメンバーであるラグーネが良い。


「本当か!?実は、私の『次元回廊』は、魔力を沢山使うから何かと大変なのだ。こちらに住めると楽になるから助かる。」


「じゃあラグーネ、これからはご近所付き合いもよろしくね!」


エアリスはラグーネと少し距離が縮みそうで嬉しそうだ。


タウロも人間関係は距離の詰め方が下手なので、距離が縮められそうで喜んだ。


そして、こういう時に距離を縮める助けをしてくれるエアリスが頼もしいと思うのであった。

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