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追放された天才魔術師は帰りたい  作者: レ
可愛い王様
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天才魔術師の憤怒

1000PV突破しましたありがとございます

「よし、これで帰れるな」


俺は、千代と別れた後、学校から家に向かおうとした瞬間


「大変よっ。千代ちゃんが」

ビッチがドアをバンッとドアを開き

入ってきた


いつもの気持ちの悪い、何かを考えている笑みではなく、必死な顔をしている


「千代がどうした?家にいるはずだ」

「病院に重傷で運び込まれたのよ」


俺は、気づいたら走っていた

ビッチの案内を受けながら、信号無視や道路の横断などを繰り返し

最短で着いた


病室には石川がいて、憐れむような眼で千代を見ている


「まだ目覚めていません。鬼と遭遇したようですが。命に別状はありません」


俺は千代の手を握り、苦しそうな顔を見る


「鬼が・・・やったのか」

「す、すみま・・・せん。わた・・し、りりを・・・・守れません・・でした。あるじ・・様、ごめん・・・・なさい。・・・ごめん・・なさい。わた・・しは主様の・・・恥ですね・・」


泣きながら、手を震わせながら、言う


「馬鹿言ってんじゃねぇよ、お前が・・・千代が恥なわけないだろう。」


涙と怒りが込み上げてくる


「りり・・を、守れなくて・・・ごめんなさい。りりのために・・ないてくれて・・・ありがとう」

「・・・今は、お前のために泣いているんだよ、わかれよ。それにお前、最近、自分のこと卑下してたろ。気づいてるんだよ。いつも苦しい思いさせて、すまんな」


俺は涙をぬぐい、プレゼントを渡す


「千代、今日さお前の誕生日って気づいてたか?忘れてただろ。今日の任務でさ、千代が好きなもの調査してたの気づいてたか?」


千代が動かなくなった


「おい、千代。おい」

「やめろ、寝ているだけだ。命に別状はないといったはずだろう」

「俺が、サプライズしようなんて考えたから・・・」


俺は立ち上がり、千代の手を離す


「鬼・・・」

「あ、あなた、なんて顔してるのよ・・・魔力が高まってる? えっ、嘘ッ空良の封印が解けた・・?」


俺の魔力で、地震が起きる


「待て、鬼の居場所がわかるのか?君ひとりでなんとかなるのか?」

「場所は、だいたい調べ終わっていた。今の魔力放出で特定もできたから正確にわかる桃太郎に出てくる鬼ヶ島だ。一人でできるかって聞くがなだいた。俺をだれだと思っている」

「無理だ。無謀だ。SS級の鬼に太刀打ちできるはずがない。君は貴重な戦力だ」


石川は今回の鬼は群れているかもしれないことを知らない

教えたら、尚更止めるだろう


「確かに、鬼の集団を一人で相手するのは無謀だろう。だが、俺はこの怒りで八つ当たりしたくないんだよ。学校は意外と楽しかったし、一応、友達も1人出来た。りりにも会えた。この街を俺の八つ当たりで壊したくないんだよ。」


直で殺さなければ、気が収まらない

邪魔でもされたら、この街を吹っ飛ばしってしまうほど、腹の虫が収まらない


「行ってくる」


石川はいつもと違い、嫌みを言わずに千代を心配してくれた

ビッチ・・・いや、美多も。

あいつらのやったことは許せない。だけど、あんなに千代のことを心配してくれた


何を間違えたんだろうか

あいつらとも仲良くすることができたんじゃないかと思う


俺は、封印されていた転移魔法を使い、鬼のいる《鬼ヶ島》に行く


「こんにちは。鬼の諸君、千代の無念とりりを返してもらいに来たぞ」


鬼ヶ島を見渡せる、見晴らし台のようなところに転移し、鬼ヶ島全体に


鬼どもがごみのようにあたふたと移動しながら、武装を始める


「おいおい、結界貼ってあるからって気を抜きすぎだな」


一応、国で最高級の結界が貼ってあったが

そんな結界、俺なら10秒で壊せる


「俺を本気で怒らせたことを後悔しろ《黄泉》」


鬼ヶ島の床が黒く染まり、そこから手が出てくる


あるものは、床に吸い込まれ

あるものは、出てきた手を切り刻み

あるものは、味方の魔法の流れ弾で死ぬ


「滑稽だな。おい」


俺の顔に、魔法が掠った

俺を狙うやつが出てきたようだ


「《抜魂》」


死んだ者たちの魂をつかみ取り、《黄泉》に捧げる


すると、手が死んだ者の形をして変化する


しかし

「《♪♪♪♬♪♪♬♪♬♪♪♪♬♪♪♪♬》」


りりの歌声が聞こえてくる


鬼が強化され、叫びだす


りりは泣いていた

泣きながら歌っていた


りりの姿を見て、怒りが増強し震えていたところ


鬼に見晴らし台を下ろされてしまった


「お前ら・・・《死ね》」

右腕が捻じれ折れた。目の前の者達を殺すことができるが代償として、四肢の一つが捻じれる


足じゃなくて幸いだった


俺の前に立ちはだかった鬼たちは、ドサドサと倒れていく


汚い叫び声や悲鳴は聞こえない

自分の右腕の痛みも感じない


俺の耳に残ったのは、りりの泣き声だから。


「《闇龍》」


この世の恐怖を、すべて集めたような姿をしている竜を作り出し、鬼を駆逐していく


「《炎竜》《水竜》《地龍》《雷龍》《光竜》《喰龍》《鋼竜》《鏡竜》《欲竜》《死龍》《揺龍》」


鬼を竜が食らいつく地獄絵図となった


りりの周りにいた鬼たちは、闇龍に食いつくされ、水竜がりりの枷を水圧で切る


「りりっ」

「あ、あるじー!!」


泣きながらりりが飛びついてくる


「すまんな。怖い思いさせて」

「ううん。りりだいじょうぶ・・・だったよぉ」


りりが泣き出してしまう


「もう、大丈夫だ。帰るよ」

「ちよがー。ねーねがー」

「眠ってるけど大丈夫だ。安心しろ」


「女王様、歌を・・・恵みを・・・」


「《略奪》」


りりの視覚と聴覚を一時的に奪う


「女王様ーーーーー!!」


鬼が見にくい叫び声が響く


誰に何を言われようと、やりすぎたとは思わない

ここで許したら、千代を狙うやつ、りりを狙うやつが増える


「俺らに手を出したことに後悔しながら死んでいきな」


転移魔法で、元いた病院に戻ろうとしたが


「鬼がこんなに・・・」


今更、来た石川が驚愕の目をしている


「君の魔法を封印しておいてくれた美多さんに感謝しなくてわ」

「そうかよ」

「君は、素晴らしい。この世で一番。我が教え子よ」

「うるせぇな、元教師」

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