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追放された天才魔術師は帰りたい  作者: レ
可愛い王様
15/19

天才魔術師の剣士

デパートの帰り道、俺は確信した

「俺、用事あるからりり連れて先帰っててくれ。」

「あ、はい。わかりました」

「りょうかい!!」


りりの頭を撫でると

千代が、目をキラキラしていた


だから、感謝を込めて千代のことも撫でてあげた


すると、千代は嬉しそうに、りりを連れて帰って行った


「やられたらやり返すのは、基本だよな」


                         *


「りり、今日は夕食、ハンバーグにしましょうね」

「はんばーぐ!」


デパートへ歩く。

しかし、歩けば歩くほど遠くなっている気がします


「幻術の類でしょうか」

「げんじゅつ?」


「少し違う。お前の主はおそらくわかっていたがな」

「主様はすごいですから」


この魔力、鬼ですね

りりだけは、守らなくちゃいけませんね。


「もし、りりに何かあったら、主様が悲しみます。あなたが、主様の言っていた鬼ですね?」


千代が刀を構え、聞く


「おそらくな」

「今年で一番うれしい時によく来てくれやがりましたね。」

「知らん。あいつがいない今が好機なんだよ」


主様を恐れているのか、鬼が少し震える


「くしざしになって、ばらばらになって、ちり?になって、だるまさん?になったひと!」


あ、主様容赦ないな

鬼が震えている


「あいつは、鬼以上にやばい奴だ。頭がおかしいとしか言えない」


「・・・いいえ、主様は優しい方です。いつも私たちのことを家族のようにふるまってくれます。私は従者なのに敬語をやめてもいい、ため口でもいいと言ってくれたこともあります。ちょっと、意地悪なところもありますけど、あの人のことが大好きです」


「何言ってんだ、お前。さっさと女王様を渡せ。そしたら、命だけは助けてやる」


「大好きな主様を危ない目に合わせたあなたを許さない!!《千舞流 千太刀》!!」


意識を極限まで高め、身体を限界まで強化し、1秒に最高で86回切りつける


しかし、流石は鬼といったところ、すべて受け流されてしまう


「はは、お前も人間かどうか疑うレベルだな」

「主様と一緒で光栄です」

「頭沸いてんな」


すこし、うれしかった

じゃなくて、この鬼、主様を侮辱して


「《♪♪♪♬♪♪♬♪♬♪♪♪♬♪♪♪♬》」


りりが歌いだした


「女王様!!なぜですか。命令されているのですか!?」


力が湧いてくる

今なら・・・・・


「くそぉっ」


鬼の連撃をかろうじて避ける


余波で後ろにあった建物が崩壊していく


「クソガキがぁ、《夜桜》」


黒い桜吹雪、見たことがある・・・主様の魔法だ

訓練の時、主様に何度も撃ち込まれたことがある


この魔法は、危険そうな見た目をしていて回避は不可能。

だが、一つ最大の欠点がある


それは、大きい見た目をしていて、回避や逃げることによって大きなダメージが入る魔法

台風を模倣したような魔法


だから真ん中は、空洞になっている


一番、ダメージが少ない回避方法は


直進!!


「《千舞流 千閃》」


夜桜を突き抜けて、鬼に切りつける

鬼の体を切り刻めた


勝った


首を切りつけようとするが


鬼の体はすぐに再生してしまう


「お前は強いが主には及ばないな。お前の主は勝利を確信しても油断はしなかった。再生することも想定して、俺のことを燃やし尽くしやがったんだあいつは。お前は、主の恥だな」


鬼が殴ってきた

とどめを刺す直前だったため

躱すことは不可能だった。


刀でとっさにガードするが、刀が折れてパンチを溝に食らってしまった


血を吐き出してしまい、飛んで行ってしまう


「ねーね!!」


最近、千代って呼んでたのにうれしいなぁ


「いやっこないで」


りりに近づくな


「ねーね!」


力が足りない

主様のそばにいたら安心できる、守ってあげられるって思ってたのに・・・

こんなに無力だったなんてね


主様は、私は私のままでいいって言ってくれたことがあったけど


「嫌だよぉ」


だめだ、泣いてしまう

主様、ごめんなさい

りりを守れませんでした・・・



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