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追放された天才魔術師は帰りたい  作者: レ
可愛い王様
14/19

天才魔術師とテロ集団

「おはよう、秋葉。田沼も」

「おはよう、空良」

「おい、親友。なぜ、俺はついでなんだ?」

「いいじゃないですか。私には、挨拶すらしてくれませんでしたよ」


ここは、この学校の最優秀かつ問題クラスの石川クラスである

まぁ、優秀かつ問題児ばっかだったから、クラスメイトは5人しかいないけれど


「君たち、席に座り給え」

「「「「はーい」」」」


四つしかない席に俺たちは座る


「今日は・・・」


                       *


昔の夢を見た

それは、おそらく今日は校庭を跡形もなく壊したペナルティとして

危ない奴らとの合同任務であるからだ


まぁ、今回は千代もいるし何とかなるだろうけど


「はぁ、面倒だな」

「お迎えに上がりましたよ」


制服を着た千代がりりをつれて、部屋に入ってくる


「おはよう、今日は日曜だぞ。なんで制服着てるんだ?」

「今日は、任務ですよ。主様」

「それは知っている。なぜ、制服なんだ?学校には寄らないだろう?」

「え?任務って普通、制服着ませんか?」


いや、今日は、テロリストの殲滅だった気がするんだが

そもそも、研究者の仕事じゃねぇえ


脱線した


「今日は、半分潜入任務みたいなもんだから、制服は目立つと思うのだが・・・制服も一応もっていくか」

「私服ですか」

「どうした?」

「メイド服とか来て行った方がよろしいでしょうか」

「なんでだよ。絶対着ていくなよ。俺も今日は白衣を着ないつもりではあるが」


目立ってしょうがない


「ってか、千代お前、メイド服持ってるのか?」


千代は、従者であってメイドではないから、いつも私服で作業している

逆に、メイド服を持ってるほうがおかしいよな


「あ、はい。あっ主様がご所望であればいつでもお見せします」

「いや、いい」

「・・・そうですか。」


千代が悲しそうな顔をする


でも強要は、いけないことだよな


「りりねむい」


りりもさっき起きたようで、ぼーっとしていたが


「りりもおはよう」

「おはよう!あるじ!」


挨拶一つでこんな切り替えられるのか

すごいな


りりの頭を撫でる


「とりあえず、着替えるぞ。りり、千代」

「わかった!」

「わかりました」


                         *


「それで、集合場所のデパートに来たわけだが、俺ら以外誰もいないってどういうことだよ」

「みんなわるいひと!」

「ここで、合っているはずですが」


これじゃあ、子連れの夫婦だろ


「とりあえず、怪しい奴がいないか。店回るぞ」


クレープ屋でクレープを買い

メガネ屋ではPC用の眼鏡を千代に選んでもらい

洋服屋では、千代やりりの服を選んで

携帯店では、みんなとそろいのストラップを買った・・・


すると、日は沈みそうになっていた


「遊んじまったな」

「・・・デートみたいですね」

「ん?まぁそうだな。でも、もう時間だな」

「ん?なんのですか?」

「見晴らしのいい場所行こうか」


千代は顔を下に向けて、顔を赤くしていた


「はい・・・」


俺は、千代とりりの手を引き、デパートの屋上に移動する


「なぁ、千代。今、俺が考えてることわかるか?」

「え・・・いやその多分・・はい」

「なぁ、千代。」

「は、はい」


千代は胸をギュッと掴む


「来たぞ」

「え?」


軍隊のような、武装したテロ集団いやテロ軍団が黒い中規模転移魔法から出てきて、デパートに乗り込む


すると、デパートの中に貼ってあった転移の魔方陣が起動し、荒野へと転移する


俺らは、転移した崖の上でテロ集団を見下ろす


「だれが、こんな魔方陣を!!」

「多分、ドSビッチだな。おそらく、テロが起こるのを察知して仕掛けたんだろう。こんな大規模な転移魔法はあいつしかいない。その証拠に俺の力も少し戻っている。遊んでる途中に魔方陣とともに確認した。ってかわかったんじゃなかったのか?」


崖の下では、一般人を助けながら、暴れまわる田沼の姿が見られる。


「千代も一般人を助けに行ってくれ」

「あ、え、あ、はい」


千代は崖を降りる


「りり、歌えるか?」

「うん!」


りりが歌っても問題ない3分までだからな

急げよ、お前ら


「《♪♪♪♬♪♪♬♪♬♪♪♪♬♪♪♪♬》」


二分が立つ頃、一般人を、全員助けたのを見届け、俺は魔法を展開する


「《プロメテウス》」


大きな太陽を連想させる炎が、テロ軍団を飲み込んだ

そして、生き残ったテロ軍団の残党を田沼と千代がかたずける

威力も範囲もすごい魔法だが、命中率が低いのが玉に瑕だな


「りり、歌 ありがとうな」

「うん!」

「一応、喉スプレーしとけ」

「りょうかい!」


りりが口を開け、喉スプレーをする


するとすぐに、転移魔法が展開され、元いたデパートに戻った


「終わったか。よし、帰って寝るか」


りりとっ手をつなぎ、屋上から出ようとすると、拍手する音が聞こえた


石川だ


「さすがは私の教え子たち。武装した国の軍隊が苦戦するほどのテロ集団を被害も出さずに一掃するとは」

「何の用だ?」

「賞賛をしに来たのと確認のためにきただけだ」


勝つことは確定してたんだな


「まぁ、いいけど。もう御免だ」

「そういうわけにもいかない。チームを組んでもらう。」

「嫌だよ」

「国の命令だ」


国、国、言いやがって、滅ぼすぞまじで

無理だがそう考えてしまう


「りり、行ってみたいところとかあるか?」

「ぱり!!おいしそうだから!!」

「多分美味しくないぞ?そこにある食べ物は美味しいかもだけどな」


りりの頭を撫でて、石川から隠す


「行かせませんよ。あなたの存在は戦争を生み出しかねません」

「わかってる」

「冗談でもそういうことを言わないほうがいい」

「娘に行きたい場所聞いただけだがな」


石上ははっとした顔をしてから高笑い


「まだそれを自分の子供だと言い張っているのですか」

「悪いか?」

「いえいえ、別に、鬼の親子でお似合いだ」


そうだろうそうだろう


「では、チームの件の確定は伝えた。これで、私は帰る」


石川は階段へと姿を消した


「帰るか」

「うん!」


階段を下りて、フードコートで千代と合流したがなぜか頬を膨らましそっぽを向いてしまった


「どうした?」

「いえ、何でもないです。ただ、主様にはがっかりです」

「はぁ?とりあえず、帰るぞ」

「・・・はい」

いがみ合う者同士、協力・・・した?

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