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その頃、会場にいるジェードはというと。
(あいつ、なにやってるんだ‥‥)
ギルという男のところへ行ってから約一時間、いくらなんでも遅すぎる。
どことなく胸騒ぎがする、俺は時計を見ながらプリシラを待つ。
すると、偶々通りかかったご令嬢達の会話を耳にする。
ギルがプリシラを抱きかかえ何処かへ向かっていたとのことだ。
「悪いその話、詳しく聞かせてくれるか?」
俺は話を聞いたあとすぐさま急ぎ捜索にあたる。
広間、廊下、庭園、バルコニーと隅から隅まで見渡すがプリシラは見つからない。
(プリシラ、無事でいてくれ‥‥!)
一方、プリシラはギルにまんまと騙され絶体絶命のピンチ!
「さあプリシラ‥‥僕の”モノ”になってくれ」
のろり、のろりと距離を詰めギルはゆっくりと手を伸ばしてくる。
私は即答で誘いを拒絶しおもいきって言ってやった。
「誰が貴方のモノなんかになりますかっ!それより早くここから出しなさい!」
「薬を投与したっていうのにまだ言いごたえする気力があるなんてね。その強気なところ、ますます気に入ったよ!」
身体に異変が起きたのは薬のせいだったのね、ほんととんでもない男だ。




