04
水の滴り落ちる音、錆びた匂いが鼻につく。
ゆっくり目を開けたらそこは薄暗い地下牢。
気づけば鎖に繋がれ拘束されている。
「こ、ここは‥‥」
身体が思うように動かない。
「お目覚めのようだね、プリシラ」
扉の前にはギルの姿があった。けれどなんだか様子がおかしいわ‥‥。
「にしても君も馬鹿だね?まんまと僕の甘い言葉に引っかかってさ」
「それはどういう意味?」
彼はこれまで多くの女性を誑かしてきたと自ら告げ今の女はもう飽きたから新たな女にのりかえたと。
「僕はついに見つけたんだ!君という”姫君”を!」
((なんてとんでもない女たらしなの!?))
つまりさっきのプロポーズは完全な嘘ということ。今までこの男にどれだけの女性が騙されてきたのだろうかと考えると虫唾が走る!
ちょっとでも玉の輿を狙った自分が恥ずかしくなったわ!
「貴方、どんでもない”クズ男”ね!」
「それは君も同じだろう、”悪女”?」
「悪女」と言われピクリと体が飛び跳ねる。
「君はその悪役顔でどれだけのレディを苛めてきたんだい?教えてくれないか?」
「私は誰も苛めたことなんてないわ!それはただの噂であって」
すると、ギルはニヤリと口元を緩め一歩、二歩と近づき。
「噂、ねえ‥‥」
そっと耳元で囁かれる。
「まあいいや。それよりも、もっと僕を楽しませてくれプリシラ!」
不気味な笑みを浮かべながら彼は笑う。
((この男、完全に狂っているわ!))




