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大好きなケーキでお腹が満たされ上機嫌になっているとご息女達が黄色い声をあげながら騒いでいる。
その先にいたのは今日のパーティーの主催者、ギル・グレイン。
金色髪と派手な礼装服に身を纏い権力、財力と全てを兼ね備え
その甘いマスクはこの世の女性達を虜にしてしまう整った顔の持ち主。
噂では聞いていたけれど、こうしてお目にかかるのは初めて。
「あれが噂の”イケメン貴公子”ね」
最後に残ったイチゴがのったケーキを食べながら私は彼を見た。
「初めまして僕はギル、君も今日のパーティーの参加者だね?」
私に気づいたのか彼は笑顔で駆け寄って来た。
「え、ええ。今日はお招き頂きありがとうございますギル様」
「ギルでいいよ。それより良ければ君の名前を教えてもらっていいかな?」
なんて社交的なお方なのだろうか、思わず心の声が漏れそうになる。
「‥‥プリシラ・ランベリー」
「プリシラか、君のその美しい顔にピッタリで素敵な名前だね」
「え」
そう言えば今までそんなこと一度も言われたことなかった。
「ギル様、どうしてそんな悪役令嬢に構うんですか!」
「そうですよーもっと私達とお喋りしてください!」
「ああ、ごめんごめん。それじゃああっちの方へ行こうか」
そして今ギルはひっそり私に「後で、奥にあるバルコニーへ来てほしい」と耳打ちをしご息女達に囲まれながら去っていく。




