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バードオブザーバー  作者: 山芋
日常回(1)
6/13

腕の中の鳥

 学校の景観はここで簡単に説明します。


 本日は外に飛び立つ事にした。飼い主の今日の授業は、数学、国語、英語、SR、物理、数学とザ・勉強!なので、ただの一般バードのわたくしめには必要ないのです。


 そういうわけで、窓から飛び出しています。他の普通科のクラスは違うと思うけど、まだ、気軽に入れる程知り合いもといファンがいないんですよ。


 なので、校舎探索の続きをする事に決定だ!野郎ども!行くぞ!!


「ピー!!」



 

 この学校を上から見ると正六角形の形をしている。確か全五学科あるから、それぞれに分布しているんでしょう。残り一つは教員校舎かな。他の校舎に行く時、移動手段が徒歩だとかなり掛かるな。この学校、小さな離島くらいあるから。


 それぞれの校舎を中心に各必要施設が付属していて、景観が方向により異なっている。普通科を一般的にイメージする景観だとすると、魔法科は一部施設が空に浮かんでいたり、意識してるのか、ゴシック式建築の建物になっている。


 科学科は普通科に似ていて、他の学科よりも施設が多く、近未来の都市の様に密集している。ホログラムが看板やニュースを表示して、本当に学校か怪しく思える。


 魔法科学科は近未来雰囲気の中で、至る所に魔法陣が描かれ、誰が作ったのか機械部分がある生き物を引き連れて学生が歩いている。


 戦闘科については、学校に隣接する大森林が接続しており、時折、魔獣に乗った生徒が見える。校舎は普通科と同じだが、殆どが野外施設に屋根が付いただけの建築物だ。


 他では観られないような面白い景観をしている。共同施設は中央に位置しており、食堂や図書館、グラウンド、体育館がある。体育館はバスケットコート四つある大きさで、グラウンドはその五倍以上はある。


 ボンヤリしながら飛んでいると、訓練をしている擬きを見つけた。相手は前回決闘していた男子生徒だ!あれか、昨日の敵は今日の友的な?


 熱血漫画か〜、と思ってけども周りの女子率を見ると恋愛漫画の路線もあるな!男女比3:7は中々ないぜよ!


 とか、変なこと考えていたが、近くに止まると変な注目を浴びそうなので、上空を旋回しながら観察していた。


 すると、突然近くから爆発音がした。音源が何処か見渡そうとして後ろを見る、緑よりの黒髪をした女子生徒がいた。



「ピギァァアアア?!」



「ねえねえ、その子どうしたの?」


「ん?上を飛んでたから捕まえてきた」


「え、そ、そうなんだ。でも、可哀想じゃない?」


 突然の出来事に周りは驚いていた。だが、少女を見ると皆納得して授業に戻った。


「そう?」


「………」


 いつも突発的に奇行に走っている少女、笹木琴音の友人は思わずドン引きした。よく、何かしら変な行動をしているが、上空で飛んでいた小鳥を鷲掴みにして降りてきた時は、本当に何してんだ?コイツ?と思ったのは内緒だ。


 その時の顔が誰にも見られていないのは幸運だっただろう。


「それにしても、この子綺麗だね」


「前も見掛けたから、欲しかった」


(魚を掴むように握られているせいで身動きがとれない。後、骨の軋む音がーーー)


「ボキッ!」


「「あ」」





 拝啓、飼い主へ。今、私は狩人に射抜かれた無力な小鳥です。あと少しで、顔だけは良い少女の今晩のディナーとなるでしょう。しかも、このキューティクルボディではメインディッシュではなく、前菜かデザート程度でしょう。


「ど、どうしよう?!この子の骨折れた?!」


「……仕方ない、出汁にしよう」


 悲報、名前にも乗らない料理の具材だった。


 あぁ、神よ。何故、厳酷な試練を我に与えるのですかーーー


 あっ、そういえばどの宗教にも所属してなかったわ。神め!私はお前の信者じゃないぞ!!


 とか、割と元気です。一応、魔獣なので回復力には自信があります!現在は捕獲してきた少女の手にホールドされています。助けて!飼い主!囚われの姫は此処よ!!


 なんか誤解を招きそうなセリフだが、私は悪くないのだよ!はっはっはっ!


「ポチ元気?」


「ピッピピ(それは犬につける名前では?)」


「そう」


 少女は満足したのか、他の生徒の訓練を見始めた。


 魔法が飛び交う二人組や、近接戦闘のみの組もある。擬きは相手に合わせて戦闘スタイルを変更して、対応してた。


 少女も他の生徒よりは模擬戦は少なかったが、実はこの少女は擬きにも勝利する凄腕だったのだ!変な奴なのに!


 その間にコッソリと逃げ出した私であった。食料は嫌だ!






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