翌日
次の日
今朝も早くに学校に登校した。
昨日と同じ・・・
でもほんの少し気持ちは違う。
彼女・・・
遠藤奏さん・・・
彼女がそこにいるのか・・・
それが気がかりで仕方なかった。
(気がかり?)
自分で自分の思考に疑問が浮かんだ。
なんというか意外だった。
昨日の出来事を引きずっている自分に。
昨日の彼女はいつも通り・・・のように振舞っているように僕の目には映った。
それがなんだかいつもより弱弱しくて・・・
儚く見えたから・・・
今日そこにいるのかがなんだかとても不安になった・・・
昨日みたいなイレギュラーなことがあったからなのか
僕はいつも以上にネガティブが心を覆う。
「はぁー・・・・」
いつもお決まりのため息。
自分ではどうにもできないことなのにそれを憂う。
その行為の憤りは今日も息を吐くことで沈める。
なんとも僕らしいとういうかなんというか・・・
そんなことを考えて歩いているうちにいつもの間にか学校についていた。
「・・・」
声にはできないが少しの緊迫感が胸に走る。
ガチャ・・・キー・・・
上靴をはき教室へと向かった。
(・・・いるかな?遠藤さん・・・)
教室が近づくほどになんだかいろんな思いが渦巻く。
さっきは不安だけだったのになんだかほかの感情も沸いていた。
タッタッタ・・・
足音を鳴らしながら教室へとついた。
ドアに手をかけて
ガラガラ
音をたてて開けた。
そして何気ないように中を見た。
そこには・・・・
「・・・おはよ・・・」
彼女の声が聞こえてきた。
(ハっ・・・・)
気持ちが
思いがぐっと持ち上がった。
高揚感・・・
そして
彼女がそこにいるという安心感
いろいろな感情がたかが一日なかっただけで
今日というこの日にこみあげてくるなんて・・・
「?どうしたの?」
彼女が不思議そうに僕の顔を見た
「あ!いや!!」
急いで表情を取り繕って
「おはよ」
声を出した。
その一連の行動が変ではないかと自分で思いを巡らす。
「ふふふ・・・」
「え?」
軽快な笑い声
それに困惑して声がでた。
その様子にも楽しかったのか
「佐伯君、なんか今日は楽しいね」
顔に笑みを浮かべて楽し気に話す。
なんか・・・
心が・・・・
(むずかゆい・・・)
どうしてだろうか?
そんななんとも言えない気持ちが湧いてきた。
すると遠藤さんは再び
「?」
なにか疑問を持ったのかすこし表情が変わった。
それに僕も
「ふふふ・・ははは」
声をあげて笑った。
「ふふふ・・・ははは」
彼女も同じように笑った。
その空間はなんとも言えない
だが
楽しかった。
何が楽しかったのかはわからないがきっと
お互いに何らかの思惑があったのだろうけど
それがきっと違う方向だったから面白かったのだろう。
そんな言葉はお互いには出さなかったが笑い声は教室に響いた。
そして
「ふー・・・」
笑いを終えて呼吸を整える。
「なんか楽しかったね?」
彼女も笑い終えて僕に問いかけてきた。
それに
「そうだね」
僕は簡単にしか答えることができなかったが
その言葉でよかった。
それだけでなんだかいい気がしていた。
今朝はこの高校に来てから一番楽しかった
そんな気がしていた。




