第9章:『チャップリンの街の灯』
・・・第9章は、『キッド』に勝るとも劣らない、素晴らしい名作の紹介です。
『チャップリンの街の灯』。
チャップリン映画における、「最高傑作」との呼び声もある、不朽の名作です♪
私ね・・・
このタイトルを見るだけで、泣けてきちゃうんですヨ。
そのくらい、素敵な、切ない、「大人の恋の物語」なのです。
あらすじだけ、ざっと紹介しておきますネ。
~ ~ ~ ~ ~
貧乏人のチャーリーは、ある日、街頭で美しい花売りの女性に出会います。
彼女は・・・実は、「盲目」。
両目が見えませんでした。
チャーリーは、彼女が、落とした花を拾うしぐさから、彼女が盲目であることに気づきます。
彼女から、なけなしの金で花を買ってあげたチャーリーでしたが、ひょんな行き違いから、金持ちの紳士と勘違いされてしまいます。
女性は、年老いた母との二人暮らしの貧しい毎日を送っていました。
チャーリーは、彼女の生活を助けるために懸命に働き、ありったけの金をつぎ込み、彼女の生活を支えます。
やがて・・・
そんな二人に吉報が舞い込みます。
眼科の名医が、治療費は必要だが、重度の盲目も手術で治せるという新聞宣伝を出したのです。
「・・・うれしい! これで、あなたが見られる!!」
しかし・・・同時にチャーリーは、彼女と彼女の母への、隠してあった、家主からの家賃滞納ゆえの「退去命令」の通知書を偶然見つけてしまい・・・その内容を彼女に報告すると、彼女は、嗚咽して悲しみます。
以前知り合った大富豪の友人に、カネの無心をするチャーリー。
気前よく、1000ドルもの大金を出してもらえますが・・・侵入した強盗により、金持ちの友人は気絶。
強盗は逃げてしまい、記憶がおかしくなった(= 実は元の記憶に戻った)金持ちに、かけつけた警官に「友人ではない」と証言され、やむなくチャーリーは、1000ドルを強引に奪い取ると、いとしい彼女の元へ。
部屋の滞納金と眼の治療費のための1000ドルを渡します。
チャーリーはいいます。
「もう・・・いかなくては。」
「あなたになんてお礼をいえば・・・」
「ううん、気にしなくていいよ。ぼくの気持ちだからね・・・。」
そういってチャーリーは、彼女の手にキスをします。
「・・・眼の手術、うまくいくといいね。」
「いってしまうの・・・?」
たまらなくなった彼女がたずねます。
「ああ。もしかしたらね・・・長いこと会えないかもしれないんだ。」
さびしそうに答えるチャーリー。
「でも・・・でも、きっと戻ってきてくれるのよね・・・?」
「もちろんさ。 ・・・それじゃ。」
そして彼女は・・・
彼の優しさと、自分を想う真心に、また涙します。
~ ~ ~ ~ ~
その後、持ち去った金の件で逮捕され、刑務所に入れられたチャーリー。
月日は流れ・・・
ある天気の良い秋の日。
街には、自分のひらいた花屋で、元気にすごす彼女の姿が。
従業員の女性も、仕事を手伝ってくれる彼女の母も・・・彼女の経営する花屋で、彼女ともども、生き生きとした表情です。
一方、チャーリーは・・・
ようやく刑務所から釈放されますが、以前よりもみすぼらしい、みじめな「イデタチ」で、彼女のいた街に現われます。
彼女から初めて花を買った、思い出の場所には・・・もう彼女の姿はありません。
それと同じ頃、花屋にひとりのハンサムで長身の若い紳士の客が。
「・・・花を買いたいのですが。」
シルクハットの美男子はいいます。
紳士を見送り、ぼんやりと何か思う彼女に、母がたずねます。
「ねぇ・・・いったい、どうしたの?」
「なんでもないの・・・ただね、お母さん。あの人が・・・あの人が、もしや来てくれたのかって・・・。」
~ ~ ~ ~ ~
街を、あてどもなく、とぼとぼと歩く、浮浪者のチャーリー。
そんな彼に、新聞売りの悪ガキ二人組が、いたずらし、からかってきます。
本気で怒るチャーリー。
その様子を見て、思わず笑ってしまう彼女と従業員女性。
ふと、チャーリーと彼女の目が合います。
思わぬところで再会したふたり。
チャーリーは、彼女を見て、ちょっと照れくさそうな表情を浮かべます。
彼女は、思わずふきだし、従業員にいいます。
「あたし・・・この方に、求愛されそうだわ。」
彼女・・・まだ「彼」だと気づいていないようです。
彼女をうれしそうに見ながら、路上で拾った花の花びらをぽろぽろと落とすチャーリー。
彼女は、そんな彼に、新しくてきれいな一輪の花と、お金をあげようとします。
・・・遠慮し、逃げるように彼女から離れようとする彼。
そんな彼に、やさしく呼びかけ、花とコインを受け取るようにうながす彼女。
ためらいながらも、照れくさそうに花を受け取るチャーリー。
さらに、コインを渡そうとして、彼の手を両手で握った彼女。
・・・あたたかい手の感触。
なつかしい、彼のぬくもりです。
そして・・・ようやく気づきます。
「・・・あなたね?」
「見えるの・・・?」
「ええ・・・ええ、見えます。」
感激で、胸が熱くなる彼女。
そして・・・
そんな彼女を見つめる、やさしいチャーリーの涙まじりの笑顔・・・。
以上です。
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1.『Charlie Chaplin | Luzes da Cidade (City Lights) - 1931 - Legendado』
→ UP主様は、「Domínio Público」様。
2.『Charles Chaplin / City Lights (Colorization)』
→ UP主様は、「GL-Kageyama」様。
→ 物語の一部分ですが・・・貴重なカラー版です。
m(_ _)m




