プロローグ
初めて小説を書きます、ユズリハです!拙い所もあると思いますが、よろしくお願いします!
「──我々はあなたを不要と判断し、地獄送りの刑に処すことに決めました」
「……………え?」
地獄送り?どういうことだ……?
「……えっと?」
「スキルなしのあなたはこの先活躍出来ないので、死の迷宮と呼ばれる高難度ダンジョンに強制送還することになったのです。ちなみに、地獄送りとは大罪人に適用される刑罰です。極刑とも言えますね」
…それは、死ねと言ってるようなものじゃないか。
「でも、召喚したのはあなたたちじゃないですか?」
「だからこそだ、召喚された者がスキルなしだったら我々の立つ瀬がなくなるからな」
立つ瀬って…この国はどうなってるんだ?
ふとクラスメイト達の声が先程から何も聞こえないと思い、そちらを見ると。
「──ッ」
昨日までのみんなからは想像できないような冷たい目を向けて俺を見ていた。
「…みんな、どうしたんだ?」
俺は恐る恐る聞く。
「お前、役立たずのくせに何で平然としていられるの?」
俺は自分の耳を疑った。
「そうね、あなたがいても私たちの負担が増えるだけだから早く居なくなってくれたほうが良いわ」
「私も~!これから正彦君とやっていくのは無理だと思ってた~!」
「正彦、お前を必要としてるやつはここにはいないんだよ」
などクラスメイト達から罵詈雑言が飛んできた。
おかしい…みんながこんなことを言うはずがない、と思っていると。
「昨晩、皆様が寝ている間に洗脳効果のある結界を張りました」
──ピキッ。
「………おい、何故そんなことをした?それをする必要はあったのか?」
「ええ、この先皆様に最大限活躍してもらうために不安な要素は一つでも消しておきたいので」
「だからといって、そんなことが許されるわけがないだろ?」
「ふふ、そんな甘いことを言っていたら国は回りませんよ」
……終わってる、そう思った。
たとえ国を守るためでも、こんなことをしてはダメだ。
「──では、送りますね」
「──ッ、やめろ!」
そういい、抵抗するふりをする。
「せいぜい地獄で頑張ってください」
この時、俺は誓った。
この腐った国を正し、みんなを助ける、と。
だが、まだこれでいい。時が来たら必ず──
男は青い光に纏われ、その場から消失した。
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