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最強ポーターは力を隠して冒険者の冒険を見守る~え?自分は戦わないのかって?蟻んこ一々踏み潰したって面白くないでしょ?  作者: まんじ(榊与一)
竜玉

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第32話 罰

「覚悟は出来ているんだろうな」


ミシェイルと別れ、俺はダンジョンの心臓部へと急いでやって来る。

てっきり逃げ出すとばかり思っていたが、どういう訳だかレムはその場から動いていなかった。

まあ逃げた所で、地の果てまで追いかけるだけだが。


「勿論です」


そう言うと、レムは微笑む。

どうやら本当に覚悟は決まっている様だ。


「そうか」


こいつを殺すと、新しいゴーレムを生み出さなければならない為少々面倒ではあるが、ゲームに手出しをした以上生かしておくつもりはない。


レムはその場に跪き、顔の前で祈る様に手を組んで目を瞑る。

俺はその背後に立ち、手を首筋に当てた。


「何か言い残す事は?」


「ありません。私はマスターの為に生まれてきました。マスターの役に立って死ねるのなら本望です」


「役に立っただと?俺のルールを無視しておいて」


「マスターは自分のルールに縛られておいででした。ですがその望みは他にあった筈。ですから私がマスターに代わり、御希望に沿う形で進めた迄です」


まあそれ自体は間違ってはいない。

実際俺自身、ミシェイルに冒険者としてパンデモニウムに挑んで欲しいとは思っていた。

だがあんな力技を使って望む形に進めても、興ざめなだけだ。

だから俺はそう言った真似をしない。


だが、彼女は俺のそういった拘りが理解できていなかった様だ。


「ですので、私は後悔しておりません。マスターの役に立ち、マスターの手で死ねるのなら本望です」


いや……違うか。

レムがこんな行動に出たのは、俺が以前バルムを救うために彼女の目の前でずるをしたためだ。

それが彼女をあんな行動に走らせてしまったのだろう。


「ふぅ……自業自得って事か……」


俺はレムの首に掛けていた手を下ろす。

自分の行動が元でこの結果を招いたのなら、彼女だけを罰するのは不公平という物だ。


俺は右手を上げ、そして自らの左手を切り落とした。


「ぐ……うぅ……」


「マスター!?」


激痛が走った。

スキルを使っての痛みの軽減は、カットしてある。

血の滴る傷口が焼けるように熱い。

視界がちかちか明滅し、吐き気も襲って来る。


苦しさに思わず蹲りそうになるが、俺はぐっとそれを堪えた。


最強だとは言え、別に痛みに強い訳ではない。

寧ろ痛みを受ける機会がない分、弱いと言っていいだろう。

つまり……無茶苦茶きつい。


「マスター手当を!!」


レムが回復しようとするが、俺は手でそれを遮った。

即座に回復してしまうと、自分への罰にならない。


「腕を落とすってのは……結構きつい物だな」


「ですから回復を!」


「お前があんな真似をしたのは、俺がお前の前でズルをしてしまったからだろう。自分への甘さから、勘違いさせて悪かったな」


レムの事を殺そうとして置いて、自分は左手の痛みだけで済まそうとしている辺り、結局甘いままではあるが……

まあ死のうにも、俺はほぼ不死身であるため現状では死ぬ事が出来ない。


「今後俺は……自らの敷いたルールを徹底する事を誓う。だからお前も……二度とこんな真似はするんじゃない。いいな」


「はい。誓います。ですからお手当を!」


「必要ない」


腕は既に再生を始めている。

痛みもかなり引いて来た。

我ながら化け物染みた体だと笑う。


強くなった時よりも、こうやって見る間に回復していく腕を見た今の方がそれを実感できた。

不思議な物だ。


「どうでもいいけど、あの地震と変身は何だったんだ?」


「その方がボスっぽいかと思いまして」


まあ確かになんも無しで今の姿で出て来ていたら、ミシェイルの判断も変わっていた可能性はあっただろう。

そういう意味では効果的だったと言える。


「名乗った以上、もし最奥に到着する奴がいたらちゃんとお前が相手をしろよ」


「喜んで」


一応他にボスキャラをちゃんと用意していたのだが、そいつは中ボスに降格してレムをラスボスに据える事にする。


「言っとくが、その際は能力を制限するからな」


レムは腐っても俺の腹心だ。

フルパワー状態の彼女を相手に戦える生物は存在しない。

竜宮の主たるボス仕様のグレートドラゴンですら、軽くワンパンだからな。

制限しなければ、強すぎて完全に攻略不能のムリゲーになってしまう。


「残念です」


そう言うと、レムは楽し気に微笑んだ。

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