スキルとはこれ如何に
まず落ち着こう。深呼吸だ。他の召喚されたヤツらのスキルは恐らく文字通りだとしてだ…。僕のスキル…。こりゃなんだ?
スキル
<身は体を現す>
・外見に合った力を使うことが出来る。
ということは今の外見に合う力が使えるわけだな?今の外見といえば…スウェット、短めの髪、平凡な顔。……。いやしかし、使ってみねば分かるまい。
いざ、発動!<身は体を現す>!!
……。
とりあえずとばかりにスキルと念じる。
スキル
<身は体を現す>
・外見に合った力を使うことが出来る。
<日本人の休日>
・ゆっくり休むことが出来る。
日本人の休日はスキルじゃないだろ!!
「それでそこのお主、お主のスキルはなんだったのじゃ?」
国王に問われる。周りの4人は自然と口に出していたようだが、僕だけ言っていなかったのだ。しかし、ここは馬鹿正直に告げていいものか。しかし…。
「どれ、そこの者よ、この者を鑑定せよ。」
「承知致しました。」
王が近くのローブ姿に命令すると、ローブ姿は僕に近寄ってきた。当然か。ファンタジー世界なのだから鑑定の一つや二つあるよな…。このスキル、なんと説明したら良いか…。
「それではゆくぞ。鑑定。」
ローブ姿の掌がゆっくりと輝き出す。それと同時に男の表情が驚愕に染まる。
「この男、なんのスキルも持っていないぞ!!!」
……え?