早々に差別か?お?
「まず召喚に応じて貰えたこと。感謝したい。誠にありがとう。」
国王らしき風貌の男が頭を下げる。しかし僕にとって今正直それどころではないのだ。
何で僕以外がこんなに美人揃いなんだ!?!?冷静になって考えてみれば僕の焦りが理解出来るはず。同じように転移してきているということは、彼らも少なからずスキルが付与されているはず。つまりこの時点での条件は一緒。しかし個体値に差があってはどうしようもない。
美人は美人補正がかかるからどう足掻いてもフツメンに勝ち目はない。僕は絶望するしかなかった。
話半分に聞いているがやはり目の前の男は国王で間違いないようだ。よくある勇者召喚である。魔王がでてきて対抗策がないから、異界の強力なスキル持ちを呼んで代わりに戦ってもらおうというものだ。返す方法は魔王が持っていると。持っているわけないだろうが。何で行き人族帰り魔族になるんだよ。仲良しかよ。
容姿について悲しみにふけっているうちに周りの4人があれよあれよと魔王討伐に同意していた。
「君も魔王討伐、もちろん参加するよな!」
スーツの美丈夫が僕に同意をもちかける。いやいや、せめて力の確認くらいしようよ。
「参加するにしても、僕達はなんの力もありませんよね…?」
「お主ら異界からきた勇者には強力なスキルが付与されるはずじゃ。頭の中でスキルと念じてみよ。」
ステータスではないのか、という言葉を飲み込みスキル、と念じてみる。珍しいと神様に言われていたからユニークスキル系なのかなとワクワクしていると頭の中に文字が自然と浮かぶ。
スキル
<身は体を現す>
・外見に合った力を使うことが出来る。
おっと……?
「なんだこれ…??…剣聖の極意??」
「私のは……全属性魔法?」
「これは…!!!武具創造!!生産チートキターーー!!!」
「……完全隠密……」
おやおやおや????