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第2話

 とりあえず、僕ともぐたんは急いでいる。

 もぐたんは、あと一口で飲み込まれるって言っていた。

 詳細はわからないけど、急がないとヤバイってことはわかっていた。

 時間がどのくらいか聞いても、タイムリミットは変わらない。

 だから、それを後回しにして、もぐたん(だっけ?)には、愛の王国(そう呼ぶことにした)を救う方法を聞くことにした。

 もちろん、進みながらだ。


「もぐたん、愛の王国とやらを救う方法って知ってるの?」

「うん!知ってるよ!」

「教えてくれる?」

「うん!あのね、愛と闇はそれぞれ、こんなかんじの丸い水晶をひとつずつもってるの。それで、愛の水晶には光の力が、闇の水晶には闇の力が入ってるの。今は光の力がすごく弱いの。」

「じゃあ僕たちは光の力を集めなきゃいけないの?」

「うん」

「どうやって?」

「えーっとねー、その前に説明しなくちゃいけないことがあるんだけどいいかな?」

「あ、うん、いいよ、ごめん…」

「気にしないで。えっとね、それで、愛の水晶の光の力からは天使が、闇の水晶の闇の力からは悪魔を生むことができるの。それが、両方の戦力になるの。でも、悪魔は天使に変わることがあるし、逆に、天使が悪魔に変わることもあるの。で、チミの質問の答えなんだけど、光の力は天使たちが作るの。天使は光の力を水晶に入れることもできるし、水晶から出したり自分で作った力を水晶に入れずに使うことができるの。闇の力は悪魔が作るの。悪魔も同じように闇の力が使えるの。天使たちが悪魔に光の力をたくさん浴びせると、悪魔が天使になるの。」

「逆に悪魔たちが天使に闇の力をたくさん浴びせると天使が悪魔になるんだね?」

「うん!そうだよ!ちなみに、水晶の光の力を使って、天使を作ることもできるんだよ。闇も同じくだけどね。ただ、使う量も強さも一定だよ。あっ、今できるよ!やって見せようか?」

「う、うん。お願い。」

「うん!」


 もぐたんが目をつぶった。

 次の瞬間、水晶が光り、その光が収まったところに1人の天使がいた。


「…」


 天使は何も喋らないらしい。


「もぐたん、この天使を一番安全なところに置いて」

「え?」

「光の力がなくならなければ飲み込まれなくて、復活の余地があるんでしょ?」

「うん、そうだ…よ!!そういうことか!思いつかなかったよ!」


 すっげー簡単なことだぞ、もぐたん。

 もぐたんは単純にバカなんだろうな。


 それはそうと、そうと決まったら…


「もぐたん、僕たちも一旦天使のところに行こうか!」

「うん」

「とりあえず、天使を増やそう!」

「うん!わかった!」


 天使たちのところに行く道中、もぐたんは何回か天使を生んだ。どんどんペースは速くなってるから、天使は順調にふえているんだろうな…。


「ユウキが来てくれて良かった!」

「え?いまなんて?」


 本当は聞こえてる。でも、なんだか照れくさくて、反応に困って、聞こえないふりをした。


「なんでもない!」


 もぐたんはそう返事をしたのだった。

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