#13 装備を準備する。 その2
#13 装備を準備する。その2
アイテムバックを求めて、シール爺とやらの家に向かうことになったのだが。
「あのう。シラユキさん?本当にこっちで合ってるのですか?」
合っていると言われるが、どう見てもここはごみ捨て場だ。
「あ、そこ崩れやすくなってるので気をつけてくださいです。」
雑多に積まれたゴミなので、足場が崩れてなかなか進めない。
いや、確かに変なところに聞いたけどごみ捨て場は想定外だ。
これまで、ごみの行く末など気にしていなかったから、こういう場所を見るのも新鮮ではあるが。。。
うん、焼却施設とか埋め立て地とかあるわけ無いから、町の近くにごみの山が出来るんだね。勉強になる。
小学校の社会見学でごみ処理施設を見に行ったことが、あるがそういうインフラ設備はまだまだ、この世界では普及していないから仕方がない。
でも、こういうごみ山から資源を回収し売ることで、生きている孤児もいるから、必ずしもごみ山が悪とは言えない。
なんとか、ゴミの山を抜けていくと奥に掘っ建て小屋があった。
「もしかして、あそこにシール爺さんがいるんですか?」
「そうです。町の中で生活するのが肌に合わないとかで、こんなところに住んでいるんです。」
元Aランクと聞いていたので、実力には疑いようがないのかも知れないが、変人であることは間違いなさそうだ。
「なら、早いところそこまで行きましょう。」と掘っ建て小屋へと歩を進めるが、シラユキに止められる。
「ちょっと待つです。シール爺は用心深いので下手に近づくと何をされるか分からないです。なので、合図を送ってみるです。」
と言って、バックの中から取り出したのは笛のようだ。
しかし笛を吹く音は聞こえない。
確か犬笛といって人には聞こえない周波数帯の音を出すとかそんな物があったはずだ。
おそらくそういう道具なのだろう。
新人属には聞こえなくても獣人属には聞こえるのだろうから、大人しく待っていると。
『ドカーン!!!』
いきなり辺りが砂ぼこり?に包まれてしまう。
そして目の前にあったはずの掘っ建て小屋が跡形もなくバラバラになってしまった。
「え?」
とあっけにとられて、ふと隣を見てみると。
「あわわわ。」
と凄い動揺している。
どうしてのか聞いてみると、間違って敵が来たときに警戒用の連絡笛を吹いてしまったらしい。
いや、それでもなぜ爆発?意味がわからない。
というか、シール爺とやらは大丈夫なのか?
色々と疑問がつきないが、とりあえず小屋があった場所に近づく。
すると、『ガララッ!』と音がしたと同時に辺りがゴミだらけになる。
いや、もとからゴミだらけではあるが。。。
どうやら、落とし穴に落とされたようだ。
「フハハハハ。見事に引っ掛かったな小僧!」
そう言って、髭を蓄えた白髪の爺さんが見下ろしてくる。
隣にはシラユキが一緒になって除いて笑っているので、どうやら嵌められたらしい。。。
変人だと思っていたが、思ってる以上にめんどくさい気がしてきた。
もういいから、帰っていいかな?と本気で思ってしまうが、もうしばらくは茶番に付き合おう。
ちょっと短くなっていますが、どこかで加筆はします。




