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#9 二日目の朝

#9 二日目の朝


シラユキとパーティーを組むことが決まったあと、シラユキは別の宿をとっているとのことで、解散し自分は自室に戻りそのまま就寝した。


夜明け前に起きて、宿の中庭に行く。


昨日はバタバタしていたということもあって、放置していたが、自身の現状を改めて確認するためと、ちょっと魔法を使って見るためだ。



まずは改めて、自分のギルドカードを確認する。


――――――――――――――――――――

名前:[ユウキ-ナルセ]

ランク:[G]

称号:[初心者冒険者]

所属:[トレミス@ジャニュア]

――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――

ステータス

状態:[異常無し][神の祝福]

能力:[体力D][魔力D]

スキル:[取得の心得EX][気配察知A][聞き耳A]

――――――――――――――――――――


表は特に何もなく普通だが、やはり裏面だろう。


まずは[神の祝福]という初めて見るステータス。


これは、2周目に入る前に魔法を使えるようにしたいという願いをしたので、その影響なのだろう。


魔法が使えるようになる以外にもなにか影響がありそうだが、悪いことはないだろう。


問題は[取得の心得]だ。


一周目には、魔法が使えないということもあって、唯一使えるスキルを聖騎士団を使って調べれるものは全て調べて、身に付けてきた。


だが、これは聞いたことがない。


もちろん自分が知らないだけなのだろうが、EXということは完全な習得状態を示す。


GからAまでが普通に身に付けられるランクでEXは普通のスキルでは身に付けれないと言われ、自分も前回はAランクまでのスキルしかなかった。


種族特有のユニークスキルを持つ人で、天才と呼ばれる人が稀に達すると言われるEXを、初期から手に入れているのは、やはり[神の祝福]の影響なのだろう。


まぁ、初めてみるがだいたいの効果は分かる。


一周目に取れるスキルを全て身につけたのに、無くなっている。


なのに、[気配察知]と[聞き耳]スキルが習得状態でさらにランクAとカンスト状態である。


本来スキルは発動出来る感覚を身に付ける所が第一の関門で、次いでその効果を大きくするために繰り返し使用して感覚を研ぎ澄ませる必要がある。スケートリンクに立つのが初めは難しくても、慣れれば普通に立てるのと同じようなものだ。


なのでスキルを直ぐに使えたのは、一周目で全てを身につけた自分にとって、その感覚は当然あるので当たり前である。


ではいきなりランクAまでたどり着いた理由が何かとすると、この[習得の心得]のお陰なのだろう。


普通にランクを上げていくためには、繰り返し使用することで感覚を掴むことも必要だが、それぞれのスキルで様々な条件をクリアしなければいけない。


それをしなくてもスキルをマスター出来るというのは完全にチートだな。


まぁ、前回に使えたスキルがもう一度使えるようになるだけなら、自分にとってそんなに凄いとは思わないが。。。


もしかしたら、種族限定のユニークスキルを使えるようになるかも知れないと思うので、今後試してみよう。



さて現状の自分の状態が何となく分かったところで、魔法を使ってみることにしよう。


初めて使ったときは、大失敗と言って良いだろう。魔法が自分の制御を離れて爆発してしまった。


感情が高ぶったことが原因の一つだと思うので、今回はその辺を気を付けながらやれば問題ないだろう。


とりあえず、適当な枝を的として設置し狙ってみる。


使うのは一度使ったものが良いだろうと、深呼吸を一度して的に手を掲げる。


「我、火の力を求めるもの、火の精サラマンダーの力をもって敵を打ち払う力を与えたまえ[ファイヤーボール]!」


拳大の炎の塊が的に向かって飛んで行く。


前回は放たれた瞬間に暴発したので、成功だ!と思った。


が、的に当たった瞬間に、この力が神に与えられたものだということを忘れていたことを思い出す。それも[神の祝福]というオマケ付きでだ。


ドカーンと爆発音と共に的を木っ端微塵にするだけでは飽きたらず、地面を抉った。



うん。これはあれだな。威力を制御出来るようになるまで、人の近くで使っちゃ駄目な奴だ。


ざわざわと宿が騒がしくなるが、どうやって誤魔化そうか。。。



ステータスを確認。

神の与えてくれたものを舐めたらあかん。


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