出会い
視力はいいはずだから見間違いではない。
私の進行方向にわずかな光が見えた。
とりあえずあの光を目指そう。
光は思っていたより遠かった。
でも確実に誰かいる。
そんな予感がした。なんとなくだけど。
一歩一歩距離を縮める。
光の正体はどうやら小屋から漏れていた光だった。
その小屋は木でできていて形はすこし歪だった。
中に人がいればいいけど・・・
人がいることを願って中を覗いてみる。
そこには小屋には似つかわしくない一人の青年がいた。
肩くらいまで伸びた少し癖のあるブロンドの髪と青い透き通るような瞳が印象的だった。
そんな青年が私の視線に気が付く。
「おっと!珍しいお客さんですね~、どうしましたか?」
そういって彼はやさしい雰囲気をまとってこちらに近づいてきた。
警戒心というものはないのだろうかと思ったが、敵意を向けられるよりはましだ。
「あの、すみません。ここどこですか?」
いきなり泊めてくれとか、食料くれとかさすがに失礼だと思ったから・・・
まぁできれば泊めてほしいし食べ物食べたいけど・・・
「迷子ですか~?とりあえず狭いところですが、中へどうぞ。」
あっさり中に入れてもらえた。ラッキー