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これは何?おやつタイム

 エッチな素敵なお店に関することを聞こうとすると、きまって微笑みながら、もっともっと大きくなってからです、というお決まりの言葉を一字一句も間違えず、頂戴するので止める事にしました。こいつエロガキだな!とかトリーに思われたり、あとで僕の両親にトラ様エロいですと報告されても困るからです。

 

 散歩が終わったら、おやつタイムです。


 僕の家はお金もそこそこあるようなので、いつも美味しいおやつが食べられます。

料理のレベルも決して低いわけではなく、前世並みの料理が出てくることに非常に嬉しさを感じます。まあ、前世では高級な料理などは食べる機会はあまり無くテレビとかで見ることの方が多かったですが。


 ずらりと並んだメイドのうちの1人の食事係のメイドさんがおやつを運んできてくれます。どうやら今日は高級なフルーツをふんだんに使ったケーキのようです、思わずウキウキしてしまい、早く早く食べさせてくれと言わんばかりに小さな手でテーブルをバンバンと叩いてしまいます。


 ケーキを作ってくれたシェフの説明を聞きながら、メイドさんに食べさせてもらいます。

自分で食べようとすると口の周りにつけたり、こぼしてしましますからね。

「トラ様、失礼します、あーん」


「んあーん」


雛鳥の気持ちで口を開け、おやつを食べます。


「トラ様、いかがでしょうか?」


「んまーいよー」


ケーキをまったり堪能しながら

そして再び、子どもにありげな、これは何?何?質問しまくります。


「シェフ、これは何ー?」

「イチゴでございます」


「シェフ、これは何ー?」

「ピーチでございます」


「シェフ、これはー?」

「オレンジでございます」


「これはー?」

「ブドウでございます」


「これはー?」

「金箔でございます」


「これは?」

「コマッツ製スプーンでございます」


「これは?」

「ヤンーマ製のお皿でございます」

シェフは嫌な顔を一つも見せずに何でも答えてくれます。


「これは?」

「トラ様の一番上のお兄様のチャールズ様です。」

「えっ?」


驚いた、いつのまにか活発そうな白銀の髪のイケメン男子が現れていた。


「トラ、そのケーキ美味そうだなっ!!」


今まで僕が食べていたケーキの一番美味しそうなフルーツが集まっていた場所をヒョイっと一口で食べてくれやがりました。


すぐさま涙がこんにちはしてきて、我慢したのですが大泣きしてしまいました。


「ケ、ケーキ君が死んだー、びええええぇぇぇーーーん」


とても慌てる周りのシェフとメイドさんたち、そしてバツの悪そうな一番上のお兄様。


精神年齢はそこそこのはずなのに、なぜか子どもの身体に精神も引っ張られてしまっているようで、見事に幼児化してしまっているようです。


ケーキ君の仇は絶対に討ってやるやると誓った、トラ・チャーチル3歳の穏やかな昼下がり。

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