第九話 襲撃者の正体
短くて本当にすみません
光一が、テロリスト達と戦闘を繰り広げた場を後にすると、脳内に聞き覚えのある声が聞こえてくる。
「光一! 大変だ、今この学校に他の神の従者が侵入した! しかも大量の人員まで従えて!」
「何?」
脳内に聞こえてきたリースの声は、切羽詰まった声をしており、焦っているのが声越しにも分かるほどだった。
「リース、何故他の神の従者がこんなことをしでかすか、心当たりはあるか?」
光一は、その神の従者の目的は自分なのかもしれない、と思ったがリースの返答はその斜め上をいった。
「いや、光一だけを狙った犯行じゃないと思う。多分相手の狙いは人の魂と資金調達、光一はたまたま居合わせただけだと思う」
「何故人の魂を狙う?」
「私達神の力となるものであり、人の手でも大量に入手しやすいのが魂だからね。普通は善行をして神の力の一端を使ったりするものだけれど、連中は魂を使って神の力を強化するつもりだろうね」
「なら、俺はそれを阻止した方がいいのか?」
「……正直なところ私は、光一に逃げてほしいと思っている。光一は私のただ一人の従者だから死んでほしくない」
「そうか、ならとっととその他の神の従者をぶっとばしにいくか」
「光一!?」
「確かに逃げたい気持ちも大きい、だけど友人が危険な目に会っていて、それに対抗する力があるなら、俺は戦う。」
「分かったよ、私も出来る限りのサポートをしよう」
「ありがとな、リース」
光一は、そう言って窓から隣の新校舎の屋上を見る。そこにはサブマシンガンなどで武装した数人の男達となにも持たず、明らかに雰囲気が違う男。そしてその横に縛られた状態の健司や智也に凛、灯などの見慣れた友人達の姿があった。