第五十二話
本当にすみません、数日開けましたが短いです。
ちょっと忙しくてあまり時間が割けなかったのが原因ですので、次回あたりからは文章量を戻したいと思います。
A~Cクラスによる合同アルマ学の実践型授業開始の合図が出され、生徒達が落ち着きなく行動を取っているなか。Aクラス代表である一之瀬颯真は落ち着いていた。一之瀬は入学試験と同じように頭部のアルマのみを着けておらず、木にもたれ掛かったまま考え事をしていた。
「(まさか、僕をあっさり負かした光一君がFクラスだとはね。本当ならここであの時のリベンジをしたかったんだけど、仕方ないそれは次の機会にするとしよう)」
一之瀬が心の中で打倒谷中光一に向けて考えていると、一之瀬に鳳城が近づいてくる。そして一之瀬の目の前までくると、
「どうやら何か考え事をしているようですが、今はこの戦いに集中したほうが良いのではないかしら? もう一度格下に足元救われる訳にはいかないでしょう」
そう言い放つ。一之瀬はその嫌味めいた言葉に最初こそ嫌悪感を抱いたが、直ぐに鳳城の真意を悟る。一之瀬はもたれ掛かっていた木から体を起こすと、
「そうだね、確かに今は目の前の戦いに集中しないと他の人達に失礼だね。じゃあ僕も闘ってくるとするよ」
そう言いながらハチマキを取るため敵地へと向かっていった。その背中を見ていた鳳城だったが、その背中が見えなくなった頃。一之瀬とは違う道で敵地へと向かって行く。
天川智也と国崎凛は今、Bクラスの生徒二人と退治していた。この四人はハチマキを得るために行動していたので、今はお互いを探りあっている状態だが、何かあれば直ぐにでも闘いが始まるだろう。
先に動いたのは智也達だった。智也は凛に目線で合図を送ると、先に凛がBクラスの二人相手に向かって飛び出す。Bクラスの生徒は二人がかりでまず凛を倒そうとするが、凛は飛び出した後は攻撃に移らず、防御に徹する。それによってBクラスに生まれた隙を智也は見逃さなかった。
両腕のアルマが金色と化した智也がBクラスの一人に拳を当てる。さすがに一撃で倒れることはしなかったが、ぐらりと体勢が崩れたところに追撃のアッパーを顎に食らい一人は倒れる。
もう一人は智也が攻撃をしている隙に智也を倒してしまおうと思ったが、
「私を忘れて貰っちゃ困るわね」
凛が回し蹴りを腹に放つ。それをまともに食らったBクラス生徒は一瞬息が詰まり、動きが止まる。その隙を見逃すほど智也は甘くなく、金色に光るアルマがそのBクラス生徒の顔に放たれその生徒は気絶した。
「やっぱりそのスキルは強いわね、Bクラス相手にここまで出来るなんて」
「確かにこのスキルのお陰もあるけど、凛がいなかったらここまで上手くいかないな。ナイスアシスト、凛」
「ほ、褒めても何も出ないわよ」
二人分のハチマキを回収し終えると、智也と凛はまた次の生徒を探すために森の中を歩き始める。