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第六十四話 変態、死に給う事無かれ(やってるの俺ですが) 

痛女の作った扉を抜けると、雪国だった。


「ちょ、いろいろおかしいだろ!?普通に建物の中だろ!?」

「良いじゃん、別に妙な入り方しても・・・・・」


ああ、はい。

嘘です。

ちゃんと建物の中、所謂市役所っぽい場所に来ています。


「・・・・・思ったより普通だな」

「それよりもさ、いい加減俺の腹の上からどいてくんねえか?」

「もうちょっと我慢してろ、こっちが恥ずかしいかな?って思うまではこのままだからさっさと頑張ってくれ」


と、俺はハイドに移動を促す。

そして、


「ようこそ・・・・・あの、一つご質問が」

「何でしょう」

「下の人はなぜブリッジをしていて、貴方はその上に載っていらっしゃるのですか?」

「罰ゲーム的な物だと思って下さい」

「では、仕方がないですね」

「仕方ないのかよ!?」


仕方ないだろう、罰ゲームだし。


「それで、こちらにはどのご用事で?」

「受験」

「そうですか、ではこちらの書類に一通り書き込んでいただいた後、写真撮影を行います」

「分かりました、ほれ」

「ん?何で俺に?」

「書け」

「お前の事だろ!?自分で書け・・・・・おげぶっ!?」

「何か言った?」

「ナンデモナイデスー!」


よろしい、さっさと書け。

と、俺はベンチで寛いでいるが、あの二人の姿が見当たらない。

そう思っていたら、


「管理番号、627番でお待ちのエリーゼ・メルヴィネ・アリエンテーゼ・フォン・クローネ・ルシッド・ブルーローズ・サエジマタエコ・ルシフェリオン・カレンベルク様。2番のカウンターまでお越しください」

「あ、はーい」

「お前かよ!?」


また名前変わってる上に無駄にウザい名前だな、痛女!?

ってか一瞬日本人然の名前混じらなかったか?


「まあ、いつもの事だし」

「だよな、何回でも名前変わるな、あいつ・・・・・って言うかあいつの本名何?」

「俺も分からない。知ってるだけで60個近くあるし」

「何個あるんだよ・・・・・」


俺が把握してるだけの数ですでに両手で数えられない数だからな、あの女・・・・・。


「書き終わったぞ」

「字が汚い、やり直し」

「見もせず言うなぁ!?」

「事実汚いだろ?」

「そうだけどさ、なあ?そうだけど、さあ・・・・・」


と言う訳で涙目で書き直しをしている馬鹿を放っておいて、さっきからカシャカシャうるさい所に行ってみる。


「おぉ、良いわ・・・・・」

「良いな・・・・・あの表情」

「写真撮影と託けて盗撮するだけの価値はあるわ、あの子・・・・・」

「この一大イベントだ、取らずして何が紳士淑女かね」


・・・・・キモ男、同類と盗撮なんぞやってました。

少々腹が立ったのでカメラを叩き壊し、


「「ああ!せっかくのカメラが!?」」

「・・・・・」

「「・・・・・えっ」」

「光差す世界、汝ら変態住まう所無し!渇かず、飢えず、無に帰れ!」

「「・・・・・これって死亡フラグ?」」

「死亡フラグです。死ねぇぇぇ!」


激しい光と共に、変態共は光になった。


「さようなら」

「・・・・・流石に死ぬかと思った」

「実際死んだかもしれないけどね」


しかし、変態共はカップラーメンが出来るよりも早く復活した。


「ワンモア?」

「「ノーモア!?ノーモア!?」」

「イエスモア!」

「「ぎゃぁぁぁぁ!?」」


もう一回光になって貰った後で、


「間もなく試験を開始いたします。受験生の方は受験票をお持ちになり、所定の場所に集合してください」

「あ、そんなとこに居たのか」

「書いたの?」

「書いたよ!?やり直しコールしといて忘れたのかよ!?」


ああ、そうだったね。

と言う訳で、試験会場に向かいますか。

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