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第五十話  五臓六腑に染み渡る謝罪文

盆とかで遅れました。

ま、相変わらずの駄文ですが。

「・・・・・で、ここか?」

「うん、そうそう。」


とまあ、さっきまでいた所から聞こえてくる断末魔を無視しつつ友人を家に招くシグ・レインフィールドです。


「ま、中入って。」

「そうさせてもらうわ。」

「シグさん、私食事の方用意しますね!」

「ああ、適当に頼む、ユウ。」


さてユウが料理を作りに言った所で、って・・・・・。


「なあ、シグ?ここって本屋か?武器屋か?それとも・・・・・薬屋か?」

「ウォルター。あんまり物色するな。」


ウォル太君は店内を物色していました。

ま、それを俺はカウンターの椅子に座って見てるわけですが。


「便宜上工房って事にしてる。店先にも出てただろ?『魔導工房レインフィールド』って。」

「ああ、出てたな。にしても・・・・・生前以上に小難しい本見てるとイライラしてくんだが、どうしたもんかな?」

「少しは読め、ウォルター。それだからお前は脳筋なんだ。」

「リンネ、ストレートに言うんじゃねえよ!?オブラートに包むぐらいの事はしろよ!?」

「貴様に包んでやるオブラートなど一マイクログラムたりとも無いから安心しろ。」


うん、包むオブラートが無いってのは良い事だ。

分け隔て無く、取り繕う必要が無い事の証左なのだし。


「・・・・・さて、シグと言ったか?友人だと言う理由で泊めるのはありがたいのだが、親御などが迷惑しないか?」

「んーん。俺の家・・・・・つーか、家長が俺だしね。」

「・・・・・そうか?見た限りでは、あのワカメ髪『シィィグゥゥゥゥ!』・・・・・何だ!?」


はい、件のワカメと・・・・・おっさんだ。


「よくもてめえ置いて帰ってくれたな、おい!?今回デスソースレベルに辛いってだけだったから助かったけどよ!?」

「・・・・・邪魔するぜ・・・・・坊主・・・・・。(ごめん、助けて。プリーズヘルプミー。)」

「あー。うるさいスカル。(ま、別にいですよ。あれの料理の腕は把握しているので。)」

「あれ、おっさんあっちに居たんじゃねえのか?」

「彼氏に視線が逸れてる隙に逃げて来た。・・・・・何であの料理食って平気なんだ、あいつ・・・・・。」


本当にね。

あれは食ったら死にそうな気がするよ。


「で、シグ!俺に対する謝罪は無しか!?」

「無しだ。んとさ、そこの空き部屋使ってくれ。この家無駄に空き部屋が多くてな。」

「分かったが、本当に謝らなくていいのか?」

「いいんだよ。」

「シグ、少しは誠意を見せとけ。」

「・・・・・。」


誠意?

見せればいいんですね。


「分かった分かった。じゃ、謝罪文書くから・・・・・よし、完成。」

「え、もう?30秒も経ってないぞ?」


そんなんさらっと書けます。


「さて、書いてやったぞスカル。俺の心に滲み渡る様に染み渡る謝罪文だ。括目して聞け!」

「おい、シグ。括目って目ぇかっ開くって事だぞ?そこは鼻かっぽじって聞け、だろ?」

「お前も間違ってるぞ、ウォルター。鼻ではない、耳だ。鼻糞とってどうする。」

「ま、ともかく聞いてみようや。坊主、読んでくれや?」

「はいはい。」


と、俺が読み上げる横で、


「俺の意見は・・・・・?」


ん?ある訳ないじゃんスカル。


「えー、よみあげます。」

「「「「「・・・・・。」」」」」


あ、ユウもいつの間にか戻って来てた。


「スカルさんは凄いなあ。

 食べたら死ぬって分かってる料理を彼女の笑顔のために食べられる。

 俺にはとてもできない。


 スカルさんは凄いなあ。

 上司の無理難題や暴行にも健気に耐える。

 俺にはとてもできない。

・・・・・おわり。」

「「「「・・・・・何だ(何ですか)、その無理矢理書かされたような読書感想文みたいな物は。」」」」

「てめぇはどこの勇者だぁぁあ!?ってか、真面目に謝る気ねぇだろてめえ!?」

「無いよ?ってか頭が高いって攻撃しないだけありがたいと思え。」


おお、このネタが分かってくれたかスカル。

ま、今日はもう攻撃するほどやる気は無いからいじるだけで。


「ま、謝罪も終わった所で、料理できた?ユウ。」

「はい、時間が無かったのでクリームシチューにしましたが。」

「いや、シチューでも時間はかかる・・・・・いやこの人数なら早いか?ま、ともあれ飯にしよう・・・・・。ハイドは多分泊まってきそうだし。」


むしろ泊まって来てね。

こっちに来られたらそれはそれで大変だから。

ああ、やっぱり普通の飯が一番だな・・・・・。

そしてごはんがも食い終った所で。


「ところでシグ、ちょっといいか?」

「何だ?ウォルター。」

「ちょい金貸してくんねーか?」

「生前お前に貸した金が一度たりとも戻ってきたことが無いのにか?」

「良いじゃねえかよ、そんなこまけぇことはよ?俺はコレしたいんだよ。」


と、指で輪っかを作ってその輪の中で指を上下させていた。

うん、卑猥。

エロス。

性欲の塊。


「坊主・・・・・。」

「ええ、あんたもか!?」

「おう!」


親指立てんな、エロ親父。


「貴様等は・・・・・。」


おや、リンネちゃん?

こちらに何かご用ですか?(笑)


「少しは自重しろ!」

「おうふ!?」

「ふぉう!?」


何とリンネちゃん、ビンタを差し上げに来たようです。

ナイスご褒美。

一部の人限定で。


「・・・・・まあ、未遂だし別にいいか。さて、寝よう。」

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