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第四十九話 フラグ回避と過去バナ

「さて、ここまでは脚本通り。」


と、俺はウォル太一行を覗きながら、そう言った。


「おい、スカル。何時まで寝てんだ?」

「ほげ、ふご、おぉぉ・・・・・。」


ああ、なんと、そんな!?

スカル君が謎のゲル状の物体に入った瓶を口に突っ込まれて死んでいるではありませんか!

このゲル状の物体は劇薬に違いありません!

一体誰がこんなことを!?


「お、お前が・・・・・主犯だろうが・・・・・。」

「知った事かボケスカル。さて、ユウを連れて偶然装って会うか。」


まったく、すぐに人を犯人扱いする。

そんなんじゃ友人もできねえぞ?


「・・・・・おい、ウォル太。何でこんなマジキ◯と友人になった・・・・・?」


そりゃどういう意味だ?

ま、ともあれ。

ウォル太にまた視点を移しますよー。



*****



「・・・・・ふーん。そんな事が。あいつ、なんかとんでもない事しくさってるな。」

「だろ?この前とかマジで大事になったんだぞ?あいつがコンソメスープに下剤とその他諸々の激グロ食材突っ込んでポイズンクッキング錬成すんだからよ。」


シグ、お前な・・・・・。

まあ、そう言う事する奴とは思ってるし、いつかまたやるとは思ってたけどよ・・・・・。

惨劇起こるレベルでテロるなよ!?

お前確か以前学校の調理実習で自分の班以外の所(ちなみにその時俺は同じ班だった。)トマトジュースをタバスコにすり替えるわチョコチップを◯露丸にすり替えるわ挙句の果てには完成品を精巧なまでに似せた紙粘土のダミーとすり替えて食った奴の班を見て大爆笑してたし。

そして何故か迷宮入りすると言うご都合主義も・・・・・あれは絶対現行犯だと思うのにである。

バレろよ。


「で、お前ら大丈夫だったのか?」

「どう言う奴か分かってるからな。食わなかったよ。あいつ、普通に料理したら美味いはずなのにふざけるからなぁ・・・・・。」

「俺があいつにやられたこととしてはイチゴジャムを梅ペーストとすり替えられた事あるしな。」

「何で捕まんねえんだ、あいつ?」

「・・・・・先ほどから何を話しているんだ?」

「ああ、リンネ。俺の転生する前の友達の話をだな。」

「・・・・・さっきの話を聞いている限り、外道の類のようだが。」

「好き好んでやってるから、間違ってはいねえな。事実あいつそれ認めてるし。」


あいつ自分が外道って認識はあってそれで外道行為にふけってるからなぁ・・・・・。

どうしようもない。

自覚無しだったら本気でキレるけど、あいつ笑い話と笑い話で済まないギリギリの所攻めて遊ぶのが趣味って豪語するぐらいだし。

あえてブチ切れさせるって言うのも生前半端じゃない回数をやらかしているが。


「皆さん、こちらです。」


おっと、ここに居ない奴の話で盛り上がってる場合じゃ無かったな。

サリアって人について行って店の中に入るが、えっと・・・・・十三不塔?

何の四文字熟語だ、これ?


「麻雀ってゲームの役の名前の一つだぞ?兄ちゃん。」


あー。麻雀。

あいつがしょっちゅう打ってくれ、ルール覚えてくれってせがんでたやつね。

断るたびに回りに惨劇起きてたのはご愛嬌だが。


「あら、シグさん?どうしてこちらに?」

「ん?いや、この前貰ったのが空になったから、返しに。ちょっとしたら戻って来るかなーって思って座ってただけだけど?」


居た。

件のクソガキが居た。

バックに控える顔面真っ青な二人とは対照的な笑顔に驚きの白々しさを感じる。


「あ、皆してきたんだ。なら、サリア・・・・・頼んでいいか?」

「「な!?ちょ!?」」


若干青褪めた顔をさらに青褪めさせて時雨の奴にに迫る。

・・・・・あいつ、こっちでは何って名乗ってるんだ?


「・・・・・あれ?東雲?」

「・・・・・やっぱりお前か。時雨。」

「そうだよー。後、シグでいいから。俺ん家この辺りにあるんよ。で、お前今日泊まるところあるのか?」

「「・・・・・あ。」」


わ、忘れてた。

今から言ってまともな所取れ・・・・・。


「その前に私達今無一文だろーが。」

「・・・・・こっちの家に泊まる?貸せる所少し埃っぽいけど。」

「「・・・・・お願いします。」」


うん、とりあえず寝床ゲット。

次に飯なんだが・・・・・。


「・・・・・ちょっと待っててくださいね。もう少しで出来るので。」


・・・・・。

何だろう・・・・・俺の直感がこのままここに居るのはまずいと告げている。


「・・・・・ウォルター?」

「ん?シグ、どうした?ってか、何で俺の名前を?」

「さっきハイドから聞いた。掃除名目でさっさとここから離れない?」


と、シグが指差した先には・・・・・。


「・・・・・ほわい?」

「ホワイじゃねぇって。あれ食ってまともに立ってられるか?」

「うん、無理。」


・・・・・おっさんが嫌がってた理由が分かった気がする。

あれってもしかして、カレー?

見た目が溶岩・・・・・むしろ溶岩そのものっぽい気が。


「おっさんには悪いけど、生贄になって貰おう。それにしても、あの人リンネ並みの料理下手だったんだ・・・・・。」

「だな、私も正直あれは無理・・・・・おい、ウォルター。私はあれよりましだぞ?」

「全部黒焦げの消炭擬きしか作れねえ奴が何言ってんだ?そのせいで俺が永久食事当番じゃねえかよ。」

「・・・・・料理の練習してみるか、この際。」


だよな。

さて、話を合わせて・・・・・。


「そういや、埃っぽいっつってたよな?今から掃除なりなんなりしとくか?」

「そうか?ま、いいけどね。じゃ、家紹介するからこっちね。スカル、留守番頼む。」

「え?ちょ、おま!?」

「わ、私も手伝います!」


貞子っぽい女の子が追従する。

そうだろうな、ここに残って溶岩カレー食うよりは。

取りあえずこいつ(シグ)の扱い方はある程度熟知してる俺は・・・・・。


「・・・・・連れてってくれねーか?もう店じまいなんかだろーし(棒読み)。」

「そうだね、これ以上いたお邪魔かもね、二人のデートの邪魔かもしれないし(棒読み)。」

「「おい、俺達は!?」」

「ああ、不思議な気持ち。何処からか変な声が聞こえるなあ(棒読み)。」

「シグ、俺を最初から生贄に『うわー手が滑っちゃったー(棒読み)。』・・・・・あっつ、あつぅぅぅ!?顔が、顔が焼けるぅぅぅ!?」


・・・・・おい、良いのか?

溶岩カレー顔にかかったけど、良いのか?

って言うかあの距離をどうやって動いてぶっかけた?

俺がやろうと思ったら出来なくは無いけどさ。

そう思いながら、俺は店を後に出て、シグの家の前辺りに来た時に男の断末魔が二つ聞こえたのは言うまでもないが聞かなかったことにした。

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