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第四十六話 天災料理人の悲惨なグランギニョル

データ飛んだ・・・・・。

華麗にフラグ回収した昼飯の惨劇から翌日。

え?晩飯はどうしたって?

てめえらの予想通りだよこんチクショウ!

で、今なんだけど。


「おーい。そっち組み立て頼む。」

「了解ー。」

「それ、そっちに持って行ってくれー!」


今、俺が居るのは広場。

明日行われるらしい感謝祭の準備に追われており、俺もそれに駆り出されている。


「はあ・・・・・よっ、と!」


機材を担ぎ、俺はせっせとそれを運ぶ。

・・・・・。

もしかしてシグの奴、これを見越してどっか行ったのか?

・・・・・ありえる。

で、この準備なんだが。


「ハイドー!それそっちじゃねえ!こっちだ!」

「あ!すんません!」


ま、全員駆り出されてるわけだが、他二人の姿が見えない。

どこ行ったんだ?


「皆さーん!炊き出しの用意が出来ましたー!」


・・・・・あ、ユウ。

お前炊き出しの方に・・・って!?

何であんたがそこに居んだ!サリアさん!?

もう惨劇の予感しかしねえ!


「ウフフ、いっぱい食べて下さいね。」


ああ、手伝ってる。あの人絶対手伝ってる!

あのテロリズムクッキングの被害者が俺達だけじゃなくなる!

むしろ集団食中毒起きちゃって祭りが中止になる!


「ユウ!」

「スカルさん?どうかしましたか?・・・・・まあ、聞きたい事は分かってますが。・・・・・これです。」


と、コンソメスープらしきものをこっちに見せて来たが・・・・・おい。


「一瞬水銀みたいな色や粘り見せたり、虹色に輝いたっけか?コンソメスープって・・・・・。」

「絶対ありえないと思います。一つ言えるのは・・・・・。」

「「飲んだら確実にヤバい。」」


うん、絶対ヤバい。

飲んだらSAN値直葬コースは免れない。


「ユウ、すり替え頼む。」

「・・・・・もう終わってます。後はこれの処分だけなんですけど、植物・・・・・サリアさんがベンジャミンと呼んでるのにかけたら・・・・・。」

「かけたら?」

「一瞬で枯れた後、跡形も無く燃え尽きました。」


・・・・・どんなんだよ。

毒性がやばいってレベルじゃねえだろ、もう。


「ハイドに食って(処分して)貰うのが一番なんだろうけど、肝心のハイド(ゴミ箱)はどこ行ったんだ・・・・・?」

「何か色々と酷い気がしますが・・・・・。」

「あいつの味覚からすりゃそん位の扱いされても文句ねえだろ?ま、とにかく。店の地下にでも置いとけ。後でシグが処分するだろうし。」

「ですね。後、念のため、私が作ったって保証できるのしか食べない方が・・・・・。」

「・・・・・だな。余計な事しくさってる気がしないでもないし。」


と、そんな事を話していると・・・・・。


「「「ぶふぉぉぉぉ!?」」」

「「「ぐへぁぁぁぁ!?」」」


・・・・・。


「・・・・・。」

「ユウ、俺を見てもどうにもなんねーから。」

「・・・・・。」

「とりあえず、惨劇の後始末はするか。」

「・・・・・ですね。」


と、俺達は惨劇の広場に向かったのだが、予想通りに死屍累々で俺達のテンションはマイナス方向にクライマックスを迎えた。

つーか、彼女が泊まりに来た時点で最初からノンストップクライマックスだったわけだが、マイナス方面で。


「二人共、大変よ!みんなが突然倒れたのよ!」

「とりあえず、医者!医者に診て貰え!」

「私、、無事そうな人探してきますね!」

「でも、どうしてかしら・・・・・皆私の作ったスープ、あんなに美味しそうに飲んでくれたのに・・・・・。」


やっぱりあんたが原因か。

って言うかユウ、もう一個あったのに気付かなかったのか?あのテロリズムクッキングが。


「な、何かおかしくなかったか?そのスープとかは・・・・・。」

「え?そんなことは無かったわね?いつも通りに銀色と虹色になってくれたわよ?」


って!何時もの事か?

そのジェノサイドコンソメスープは!?


「スカルさん、いかがですか?」

「・・・・・あ、俺はいいわ、それよりもこの事態の収拾をだな・・・・・あれ?」


ここで俺はある奴が居ない事に気付く。


「ハイドは?」

「先ほど私の料理を食べてくれてましたよ?ほら、あそこ。」

「・・・・・。」


居ねえと思ったら、さっきから食ってばっかいたのかよ!?

つーかこの惨状無視か!?おい!?


「お医者様連れて来ました!」

「ああ、見て貰え!」



*****



「・・・・・ってなことがあってな?」

「・・・・・うわ、最悪。俺居なくて・・・・・いや、トラブルシューティングができないからさらに大変な事に・・・・・。」


うーん・・・・・。

ウォル太に張り付いててフォローできなかったのは痛いな。


「ってか、帰って来た時、人が思ったより少なかったのはそのせいか?」

「おう。」

「いや・・・・でも、それだけじゃユウがあんな風になるとは思えないんだけど・・・・・。」


と、俺はユウを指差す。

その指差した先に・・・・・。


「・・・・・ふふ、死ね・・・・・リア充死ね死ね死ね・・・・・。」


ちょっと前に人中アタック(ユウにもやった)を喰らわせたにもかかわらず、復帰していない。

何か、元の亡霊の様な状態に戻って行ってる気がしないでもない。


「ああ、それには続きが、って言うか・・・・・アレだ。まあ、あいつの発言でもわかると思うけどな。」


とスカルは話を続けた。

まあ、その間に起こった事と、ユウがああなった原因を・・・・・。

と思ったら、


「ごげぁ!?」


スカルをその辺に有ったブロックで後頭部をぶん殴ったユウが居た。

・・・・・死んで無い?


「・・・・・私が説明します。後、こんなんじゃ死なないのはシグさんが一番ご存じのはずですが。」

「まあね。」


と言う訳で彼女の愚痴に付き合うことにした。

ほんとに何があったらこんなんになるんだ・・・・・?

ちょっと修正した。

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