表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

29/65

第二十七話 最終鬼畜弟・発端編

某曲名のパロディ。


後、二万アクセスと五千ユニーク突破。

「この東西南北セットを。」


さっき入って来た客が注文している。

さて、彼女の悪ぎょ・・・・・もとい調理風景を観察しよう。


「~~~。」


どうやら炒飯を作っているようだ。

ご飯と卵を炒め、いい感じのにおいがしてくる。

塩を加え・・・・加え・・・・・。

ちょっと待て。

塩の瓶から直接ふりかけるな。

つまんで入れろ。

でなきゃって・・・・・あーあ。

中身ひっくり返して全部炒飯の中に・・・・・。

ありゃ捨てなきゃなぁ・・・・・。


「よし、一品目完成。」


え?出すのそれ?

続いてピーマンとたけのこ、玉ねぎをみじん切りに・・・・・あ、青椒肉絲か。


「ここで秘伝のタレ、と・・・・・あ。」

「・・・・・。」


俺は頭を抱えたくなった。

また彼女、中華鍋の中に瓶を落として丸々入っちゃったよ。

その入れ方やめろよ。

スプーンとか使って、さ。


『止めた方が良いんじゃねえの?』

「彼女はあれでいいらしい。つーか客居ねえ理由は大方アレだろうな。」

「お客さん、この異変に気づいて無いようですよ?」

「ユウ、教えるなよ?教えても信じないだろうし。」

「え?あー・・・・・うーん・・・・・。」


歯切れが悪いな。

まあ思かく、彼女の料理は変な方向に行ってるようだが、あのエキセントリックな味は一体どういう過程で生まれたのだろうか?

次は唐揚げを作るようである。


「油を入れて・・・・・。」


すみません、それ、酢です。

油じゃないです。

でも何でしっかりと唐揚げになるんだあれ?


「うん、完成。」


すみません、失敗作しかありません。


「さて、仕上げね。」


仕上げも何も無いです。

あなたの前にあるのは毒物以外の何物でもありません。


「塩が足りないわね?」

「え?その塩炒飯まだ塩入れる気?」

「こういう時は適量入れればいいわね。」

「え?」

「あの。」

『適量って、適当に入れるって意味じゃ無いぞ・・・・・ってまた丸ごと入れてるし!?』


うわぁ・・・・・。

また塩一瓶逆さにして投入。

あれを出す気か?

その後も酷かった。

青椒肉絲には醤油コップ一杯ぶち込んでたし、唐揚げには自家製ソースらしきもの(酸っぱい臭いがこっちまで漂って来ている。)をかけていた。

最早あれは食物と言ってはいけない気がする。

ぶっちゃけ物体です。


「お待たせしました。」


哀れな客Aの元へ厨房からの物体Xが届く。

死を、覚悟しろ。

何と無く。


「いただきま・・・・・ふべぇ!?何これ!?エビの食べられないとこみたいな味がする!?こっちはカメムシ三日煮た様な味が!?」

『何つー具体的な・・・・・その・・・・・食ったことあるのか?あいつ・・・・・。』


で、その客はダウンした。

そんなことしてるうちに次の客が・・・・・。


「シグさん、何か・・・・・その・・・・・。」

「チンピラっぽいね。」

『ストレートすぎ・・・・・ほびょ!?がぼぼ・・・・・。』


何かうるさいのが原因で目を付けられられたらかなわないので、口汚いのは少し席をはずしてもらいました。

主に酢ラーメンの中に。


「あー、これ。」

「はい、かしまりました。」


と、また彼女は錬金術(俺は料理と認めない。)を開始した。

まあ、結論を言うと、


「ふべぁ!?」


この一言ですべて説明できるだろう。

いくら何でもマーマレード酢豚とかチョコのあんかけソバは無いだろう。

俺でも食う前に気付くと思うが・・・・・。


『気付かずに食った奴が何言ってんだ・・・・・。』


うるせえよ、スカル。

ラーメンの酸性濃度あげるぞ?


「おいごらぁ!?店主・・・・・ごほごほっ!?・・・・・出てこいや・・・・・。」


お気持ちは分かります。

でも、少し落ち着いてから怒鳴って下さい。


「はい?何でしょう?」

「これ、食えた味じゃねーよ!?何かジャリジャリドロドロブヨブヨ・・・・・ほんとに料理かこれ!?」


ああ、その気持ちわかります。


「え・・・・・あの・・・・・。」

「これをあんた料理って言うなら店閉めろよ!」

「止めとけ、相手女だぞ?」


と、正論言いつつ殴りかかろうとするチンピラをハイドが止める。


「うるせぇ!うるせぇ!あれをお前は食い物だって言い張る気か!?」

「出された物位食え!据え膳食わぬは男の恥とかって言うだろ!?」

「ならお前が食えよその汚物!?」

「汚物!?お前、食いもんに向かって何つーことを!?」

「それが食いもんなんて俺は認めるか!?俺は帰る!?」


言い合いになってたと思ったら、チンピラ君は業を煮やしたらしく、帰ってしまった。


「すみません、何か・・・・・。」

「いや、大丈夫だ。それにしても・・・・・。」

「ハイド?俺等も帰るぞ?」

「え?ああ・・・・・分かった・・・・・。」


何か歯切れが悪い返事だな?


「・・・・・キヒヒ。」


何か不気味な笑い声が聞こえた気がしたが、聞こえなかったことにした。

・・・・・それが。

あんな事になるなんて・・・・・。

後二回続ける予定。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ