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第八話  勇者(笑)処刑

さーて、スカル含めたゴミ処分を済ませ、戻って参りました、謁見の間。

例によって姿を消してます。


『(俺はゴミか・・・・・?)』


ゴミ。以上。

さて今、どうなってるかと言うと、


「立て、勇者よ。私を殺すのであろう。」

「ぐっ・・・・・。」


今現在。

何故か勇者から奪い取ったであろう剣の刀身を片手で握って・・・・・


「さあ、殺して見せろ。剣が無くてもそのぐらい出来るであろう?」


訂正。鎧の上からとはいえ、素手で握り潰し、いや、握り砕いたよこの人。

ガッキャァァン、と景気のいい音を立てながら。


「ああっ・・・・・あああ・・・・・。」


で、無傷の魔王殿の向かいに立つはこれ以上無いぐらい満身創痍と言う言葉が似合う状態の勇者(笑)君。

もう戦意も糞もありません。

これじゃワンサイドゲームもいいとこだな。

スカルに録画させといたけど、見る価値は無さそうだ。


『(せっかく撮ったってのに・・・・・・。)』


ダ・マーレ。


「貴様は剣が無くなれば戦うことすら出来んのか。」


おや?ちょっと止めた方が良い空気。


「貴様など敵ではない。潔く・・・・・死ね!?」


とっさに姿を現し、これまたとっさに作り出した鎖で勇者(笑)を縛り上げ、待ったをかける。


『―――――殺したいのは山々かも知れぬが、此奴にはまだ役目がある。貴様が彼の者に反逆する、狼煙に。』

「・・・・・。」


魔王殿は納得したのかどうかは知らんが、剣を収めた。


「一つ聞きたいことがある。」

「―――――何だ。」

「貴様の名を聞こう。」

「―――――先ほども言ったであろう?私は神、星の意思、根源、修正力、悪魔あるいは聖杯等と色々と呼び名があるが、お前たちからすれば私は魔王と呼ばれるべき存在だ。・・・・・しかし名乗れと言うのであれば、答えよう。」


ここで一息入れてそれっぽく。


「―――――這い寄る混沌(ニャルラトホテプ)、と。」



*****




そして翌朝。

俺達、ぶっ通しで起きてます。マジ眠い。

で、今国の広場みたいなとこで、魔王殿の後ろに居ます。


「・・・・・時は来た。」


魔王殿が、残った兵と国民に対して演説を開始した。


「我らは、彼の国より魔王の烙印を押され、勇者たる刺客を向けられた。」


壇上で、俺が鎖で縛った勇者を腕を広げて見せる。

無論、俺が鎖を持ってる。

他の奴らからしたら俺は正規兵と言うより、即興物で用意した死刑執行人に映ってるんだろうが。


「だが、我らは勝った。勝利した。」


魔王殿の演説は続いている。

俺は鎖を放さないように気を付けつつ、演説を話半分に聞く。


「我らは事この時より彼の国に宣戦布告する!彼の国が何を敵に回したのか思い知らせてやる!我らは我らの意思で持って地に立つことを思い知らせてやる!我が国に敵は無し!立ちふさがる敵はその全てを皆殺しにしてくれる!」


結構盛り上がって来たらしい群集。

ま、敵意全開で襲って来た国のお国柄があれじゃあね。


「我に続け!悪しき支配に立ち向かう者よ!我共に剣を執れ!我は此処に反逆の狼煙を上げる!」


あ、俺の番ですね。


「モガ、モガー!!!」


猿轡を噛ましているが、自分がこれからどんな目に遭うのか分かってるのか全力でもがいてる。

でも、そんなことは気にせずに木に縛り付け、木を立てる。

あれですね。火炙りの刑で処刑です。

火を点けるのは俺では無かったけどね。

勇者(笑)君は最期まで暴れてました。

読心を抜粋すると、


「俺はここで終わっていい人間じゃない!」


とか、


「悪いのは全部あいつだ!あいつのせいなんだ!」

「止めろー!死にたくないー!」


とか、ありがちな物だった。


ま、処刑が終わった後であれだけど、あの剣、一種の洗脳装置だったんだよね。

三重の意味で哀れな男だよこいつ。

だからと言って助ける気もさらさら無いが。


「―――――さて、後は貴様が決めることだ。私は必要と思わなければ傍観に徹しよう。」

「・・・・・そうか。」


さて、とっとと撤収しましょう。眠いし。



*****



で、ディアードに戻ってきました。

睡眠時間の確保のために、行った直後になる様に時間を戻し・・・・・あ、腹減った。

飯食いに行こう。


『ところでシグ。』

「何だ?」

『何でニャルラトホテプって名乗ったんだ?』

「あれだ。俺の立ち位置的のなのを皮肉ってな。」

『自覚あんのなお前。』

「・・・・・。」

『ちょ、黙んないでくれる?って、何でまた外してるんですかシグさん?何でトイレに入るんですか?』

「汲み取り式か。まあいい。」

『すみません、すみません、どうかそれだけえぇぇぇ・・・・・。』


投げた。

中に。

どの中にとは言わないが。

夕飯・・・・・俺にとっては朝飯だが、何が出るかな?

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