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36.はつもうで

俺は、知らん顔していた。

腹違いの姉、加津子を紹介したく無かったからだ。

今日は正月3日。

大晦日から、姉貴とずっと一緒にいる。


 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========


 ============================================

 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==



 山並郁夫とは、俺のこと。

 俺は、『殺しの請負人』、いや『殺し屋』になる筈だった。

 長い間、あちこちに『傭兵』で参加していた俺は、あるコミックを読んで『殺し屋』になることにした。

 ところが、人生、思ったようにはいかない。


 だが、「闇サイトハンター」になって、俺は変わった。

「影の正義の味方」になるのだ。

 大文字伝子様の為に。


 闇サイトは、ある程度時間開いて、閉じる。まるでモグラのように。

 それに、「年中暇な」若者が引っかかる。まるで「疑似餌」に魚が飛びつくように。

 超一流ハッカーの俺は、その「開いて閉じる」サイトの様子を記録するシステムを開発した。年中24時間見張っている訳にはいかないからだ。


 午前9時。俺は、姉貴の家で目を覚ました。

「郁チャン。初詣、行こうよ。」


 午前11時半。成田山新勝寺。

 覚悟はしていたが、時間がかかった。

 昨日、川崎大師に行った時も。

 知っている人を見かけた。昨日も今日も。

 昨日は、休職している柊隊員だ。

 今日は、中津興信所ご一行様だ。


 俺は、知らん顔していた。

 腹違いの姉、加津子を紹介したく無かったからだ。

 今日は正月3日。

 大晦日から、姉貴とずっと一緒にいる。

 一度、一線を越えたら予想通りの展開になった。

 もうすっかり女房気取りだ。

 明日は「仕事始め」ということにしている。

 無論、敵の出方が気になることも事実なのだが、ケジメも大事だ。

 お守りを買い、おみくじを買ったら大凶だった。

 気を取り直して、バイクに跨がる。

 後ろの席に跨がる加津子を見て、夕べも『バイク乗り』していたな、と思った。

 姉貴の家に帰ると、すぐさま姉貴は和服に着替えた。

「よいではないか、よいではないか。」「あーれー。」

 どこで覚えたのやら。

 懇願されたから、一戦交えてから、帰宅の途についた。


 PCを起動した。

 あった。妙な現象が。

 正月用の和服、振り袖が着物レンタル店何軒かで盗まれている。

 無事だったのは、EITO東京本部の関連のレンタル店だけだ。

 念の為、伝子様にメールで報告をしておく。


 寝転がって、天井を見る。

 加津子は籍を入れてくれとも結婚してくれとも言わない。

 だが、体は求めている。

 おんな心は分からない。


 ―完―




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