8話
「今日は防具屋と図書館に行かないと」
準備をして朝ごはんを食べる。
カバンを下げ、宿を出る。
「武器屋の反対側だった気がするな」
また昨日帰ってきた道を戻る。
―
「こんにちはー」
「ん?珍しく薄着な子がきたね」
「一応色々旅をする予定なので防具があった方がいいかなぁと思いまして」
「ん?君は何もんだい?」
「錬金術師です」
「ほう…何か証明できるものはあるかい?」
「これでよければ…」
「中級ポーションか。しかもこれは魔物産か」
「おお…そこまでわかるとは」
「薬草臭が少ないからね。薬草の分量が多ければもっと爽やかな匂いがあるはずだ」
「さすがです」
「そうか…こんだけ質がいいポーションが生成できるんならいい防具を用意してやらないとね」
「軽めで丈夫なものがあると嬉しいです」
「でもこんなポーション一度に飲んだら魔人化してもおかしくないね」
「普通に売るのは薬草産です。昨日魔物産の上級ポーションを上げてしまって。念の為の容易ですね。薄めれば全く問
題ない配合ですので」
「魔物産上級ポーションなんて普通じゃ作れないだろう…」
「たまたまですね。いい素材が手に入っただけです」
「ほう…錬金術師としても冒険家としても一流ってことか…」
「どちらもまだ三流だと思いますが…」
「魔物産上級ポーションは素材の難易度、製薬難易度全て高めだ。素材収集。錬金どちらの腕もいい証拠だ」
「いやぁ…たまたまですよ…」
「たまたまでこんないいものができてしまうと他の錬金術師はダメダメになってしまうな」
「えー…」
「大丈夫だ。これを」
「軽い…それに丈夫そう」
「エンシェントスパイダーの糸にシルクを混ぜた軽量と丈夫さ、魔法に対しても耐久性がある。これが一番いい商品だ
な」