4話
「ふぅ…綺麗なお風呂もあって、食事も美味しい。ベッドもふかふかだぁ…これでこの値段なんだから物価は安い方なんだろうなぁ」
バッグから魔物の素材などを出し、錬金術を始める。
ポーションや疲労回復薬、爆薬などを作る。
「これを売れば大丈夫かな」
30分ほどで作ったものをバッグにしまう。
タオルをかけ眠りにつく。
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「すみません。このポーションってどれくらいで売れますか?」
「ちょっと見せてもらうね」
「どうぞ」
「ふむ…これは上級ポーションだね?」
「そうなんですか?」
「この透明度、もう少しで向こう側が見えそうだ。完全に透明なポーションは最上級ポーション。なかなかお目にかかれ
ない。この上級ポーションも上級の中では最高峰だろう。金貨20枚でどうだ?」
「そんなに高値で買い取ってもらえるなら」
「悪いがこれでも安いとは思うんだ」
「そうなんですか…でも大丈夫です。ありがとうございます」
「お嬢さんもしかして錬金術師さんかい?」
「ええ、一応…」
「それだったら代金の代わりと言っちゃなんだが…」
店主が奥の方へ消えていく。
数分後奥から店主が何かを持って戻ってくる。
「これは?」
「昔拾ったもんなんだが、俺には使い道がわからなくてな」
「見させていただきますね…」
「それじゃ金貨20枚置いておくぞ」
「これは…見たことのない素材ですね」
「他の素材屋に聞いてもわからないってな。どうせなら使い道がありそうな嬢ちゃんにな」
「ありがとうございます」
「またいいポーションができたら持ってきてくれよ」
「少しの間ここに残るので何かできたらお持ちしますね」
「ああ、楽しみにしてるよ」
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「ほう、面白い上級ポーションか」