表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(旧)4000兆回目の転生日記  作者: ゆるん
一冊目 〈迷宮姫の覚醒〉
27/71

26ページ,機械だらけの部屋

 ……惨かった。それが率直の意見だった。結構、抉れてたなあ……。


 でも、これでよくわかった。キャルは、フレアの真似をしているからあんな性格なのか。

 ホントは内気な性格なのだが、自分がフレアの代わりになるように、みんなを心配させないように。


 ……あんまこういうのは知りたくはないんだがなあ……


 でも、それでも、他の人のこういうところを知らなきゃ人とは関われないとういことを、自分が二番目によく知っている。


 でもでも……

 ………………


 ふと、心の中で言葉を零す。


「(だから、全てを知るのは嫌いなんだよ)」


 私は、もう一度、キャルの過去を見通す。

 ただの一度も見逃さないように。


 ***


 あれから、ギルマスの性格が変わってしまった。一人で部屋に居る時間が増えた。豪快に笑うことも少なくなった。あれほど毎日、通っていた冒険者ギルドも月に一回、長くて二ヵ月に一回しか顔を見ることが無くなった。


 それも、周りからは不審がられたがフレアのことを話せば、納得していた。

 そんな変わり果てたギルマスにフレアの両親もギルマスを責めることができなかった。


 それ程、ギルマスは自分を責めているということが他人の目から見ていても、分かっていたのだ。


 一方、キャルも、自分をかなり責めていた。あの時、もう一階だけ行こう、と言わなければ。もっと、自分が強かったら。───もっと、時間があったら。


 今更、救えなかった命を悔いる。何度の人生なら未だしも、一回の人生だ。それも一人の女の子なのだ。自分の心を支えられるのか?君たちはどうだ?耐えられるか?ちゃんと自分の"柱"を崩せずにいられるか?


 僕は、何回も耐えられるようになるのは、だいぶ先の話だった。これから、色んな経験を積み、心を強く保てば耐えられることもあるだろうな。


 ───キャルは、一人でも迷宮(ダンジョン)に向かっていた。だけど、階はあまり進めなかった。二人なら、フレアとなら、どこまでも行けそうだったのに今なら、その半分も進めない。


 改めて、パーティーの利点と、フレアのありがたさを知った。


 でも、もう一度だれかとパーティーを組もう、だなんて思わなかった。


 もう一度、誰かを失うのが怖かったから。


 だから、一人で頑張った。だけど、昔のようにはならなかった。それでも、周りはキャルのことを評価した。


 キャルは、そのことについて怖くなった。尊敬の目、感謝の目、好感の目。それと裏腹にでてくる、嫉妬の目、畏怖の目、憎悪の目。キャルは人一倍、視線に敏感になった。


 何時(いつ)しか、キャルは冒険者ギルドの受付嬢になったが、姿を隠してずっと活動を続けていた。ギルマスは、そんなキャルを見てこれを皆に知ってもらおうと思い、【隠れの迷宮(ダンジョン)攻略者、迷宮姫(プリンセス)】と名付けた。


 それをキャルは嫌がったが誰にも正体が分からなかったため渋々、了承した。


 とはいっても、キャルは自分の自己評価がかなり低く、この名称を気にいっていなかった。

 相応(ふさわ)しくない、と考えていた。


 ───この二人の精神がだいぶ良くなってきたのは最近の事だった。流石に三年も立ったのだ。そろそろ、二人とも大人にならないといけない頃だった。


 ***


「……壮絶だったなあ」


 文字だけではこの程度しか納めることしかできないが、ホントはもっと酷いことが多かった。

 特に、精神にくるなあ……


「どうだった~?」


 フェイさんは相も変わらず、ニコニコだがその顔には悲しげな顔がそこにあった。

 フェイさんの質問に俺は答えずに質問で返す。


「……フレアが死ぬ前にギルマスの性格とかが変わった時ってありましたか?」

「え~?あっそういえば」


 目を細めて考えていたら、急に思いついたように手をついた。

 俺はすぐに喰いついた。


「!それは何時(いつ)ですか?」


 暫し、フェイさんは考えるような仕草をして、言う。


「え~っと~私とガイラズさん、あっ貴方で言うギルマスが私と結婚して三年のころ、キャルが生まれて、2歳のころかしら?あの人が急に自分の部屋で研究し始めたのよ。なんの研究をしているのか聞いても関係ないって言われてね~もう昔の事だからちょっと忘れかけてたわ」


 よしっそれだけ聞ければもう十分だ。後は、行動に移すのみ。


「それで、そのギルマスの部屋は何処ですか?」

「えッ部屋に入るつもり?」


 フェイさんは、細めた目を見開く。驚いているようだな。


 僕はもちろん、といった風に頷く。フェイさんは僕の決意の固まった(まなこ)を暫く見つめて嘆息(たんそく)を吐く。


「いいわよ。なにか変な事をしない限りはねっ」

「"観る"だけだから、大丈夫だと思います」


 私は立ち上がりギルマスの部屋を知る為、フェイさんの思考を読み取る。スキル、〈思考完全読破(リールハイハル)〉の効果だ。


「私の思考読んだわね?」


 バレてしまった。さっさとトンずらかろ。


「あっ逃げた~」


 僕は何も知りません。


 ……少し、気がかりなのがある。あの日、フレアという少女が死んだあの日。キャルには、幸運と俊敏といった恩恵聖法が、かけられていて、フレアには、不運と鈍足の呪術魔法が、かけられていた。


 なにか、関係があるのだろう。これも、部屋に行けばわかることだ。


 ***


 何回か間違えたけどなんとか辿り着けた……


 普通にここ広いから間違えるわ~って思って来てみたけど……ドア、でかくね?

 明らかここが元凶です、と言わんばかりの雰囲気の扉なんやけど。もはや瘴気を纏ってそうだ。


 ドアノブを押すが手ごたえが無く、引いてみると開いた。なんだ?珍しい造りだな。


 いや、この家って以外にも所々変な造りになっているからなんら不思議ではない。

 扉の先に待ち構えていた部屋は、この家の雰囲気とは似つかない研究室となっていた。


 この部屋の間取りを見るに、この部屋はここまで広くはなかったはずだが、多分、空間聖法の『空間拡張延長(メーテルトワイズ)』を使っているんだろう。


 部屋を見渡すと、薄暗く、完全防音の部屋みたいだ。聖法を使い、部屋を明るくすると色んな機械がごまんとして置かれていた。


 これは……


 俺は機械の中で一番大きい機械に目を向ける。そこには画面の6割を埋め尽くすデカい文字が浮かんでいた。


 ……迷宮姫計画?たしか、迷宮姫はキャルの異名なわけなのだが……


 まて、確か迷宮姫と異名を付けていたのはギルマスが付けていた。

 そして、この部屋はギルマスの部屋だ。フェイさんからの情報だとギルマスが部屋に籠るようになったのはキャルが迷宮姫と名乗られるようになった前。


 このようなデカいテーマというのは最初に決めるようなものではないか?

 つまり、ギルマスは最初っからキャルを迷宮姫とするよう決めていたということ。しかし、なんの為に?


 私は更に横にある資料を読み漁る。ファストの血筋、姫の器、迷宮の皇……


 読み漁れば漁る程、不思議な単語が浮かんでくる。なにしろ、この部屋は整理整頓をしっかりとしていないので色んな機械があるのだがそれが何時、作られたのか時系列がまるで分からない。


 僅かだが、(ほこり)の量が違うのでその量をよく見、時系列を並べていく。


 が、そこで、ある腕時計サイズの機械を見つけた。腕時計ならそこらかしこにあるのだが、私が持った腕時計は異様な雰囲気を纏っていた。


 これは……魔力?試しに魔力を流し込むと腕時計が突如として光りだした。


 やがて腕時計から画面が浮かびだしそこに刻まれた文字があった。その文字は『パスワード』と書かれていた。パスワードを解け、ということなのだろう。


 いや、無理なんだが。どうやってこのパスワードを解けって?馬鹿なのか?ヒントもなんもないよ。ここ。


 ホラーゲームであったらここで謎解きをしてパスワードを解くのだろう。そのためのヒントが何処かにあるのだろう。しかし、そんなものはここにはない。ホラーゲームではない。たしかにここは二次元なのだが、それでも違うのだ。


 こうなったら───

投稿頻度が遅すぎる自分に驚いたよね。

よかったら、いいねと星5の評価押してください。ちなみにブックマークをしたら多分スマホ投げるくらい狂乱するかも、それでは。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ